にーい ページ2
『Aちゃーん。』
ぴと、と頬につく冷たいモノ。
驚いて、ひゃ、と間抜けな声を出してしまうと、後ろからくくくと笑う声が聞こえた。
『ほんまに可愛いですねぇ……ふ、ふふ』
「ねぇそんなに馬鹿にして楽しいー?」
不機嫌そうにむすーっとしてやると、千羅くんはまだ笑ったままごめんごめんと謝ってきた。
……くそ、イケメンめ。許す。
『疲れてるやろ?これ飲み。で、目休めな。』
気が利く……流石千羅くん。でも何で冷たいのを選んだ。割りと最近寒くなってきたのに。
どうせならホットが良かったよ、と思いつつも珈琲を受けとる。
『ホット無かったんやよ。』
「ええぇ、うちの会社使えなー……」
『社長に訴えてくれば?』
無理無理ー、なんて軽く流す。
かち、と指を引っ掻けて力を入れる。……よし、開いた。
からからの喉を潤していくように珈琲が喉を伝う。苦味の中の美味しさを口の中で堪能していると、千羅くんは不思議そうに此方を見ていた。
『珈琲飲めるんやね。ブラックなのに。』
「え、飲めなかったら貰わないよ。」
それもそうやんなぁ、と私の隣の自分の椅子に座った。
あれ、千羅くんってもしかして私が飲めないと思ってわざと珈琲買ってきた?
「中学生みたいな悪戯するね。」
『中学脳で悪かったですねー』
ゴクゴクと喉を鳴らしながら千羅くんはカフェラテを飲んでいる。カフェラテ……か、ちょっと可愛いな。
「そっち、そろそろ終わる?」
パソコンを閉じて、椅子をくるっと千羅くんの方に向ける。
『へ?……あぁ。とっくに終わってんで。』
デスクに目をやると、積み重なっている資料と、確認も貰い終えている印もあった。
『Aの王子様に怒られるからな。一人で帰らすなーって。』
本当過保護な狸やわ。なんてしかめっ面になる。
「…ありがとう、なんかごめんね。」
『別にええでー。』
渉くん。そう思ってくれるのは有難いけど、これでも私27なんです。
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ぽにょはふねをおいかけている - 三度の飯より華声が好きさん» 間違えてました!!!直ちに修正致します。(ご指摘ありがとうございます)これからも読んで貰えると嬉しいです＾＾; (2018年12月3日 19時) (
レス) id: 3949c433dc (このIDを非表示/違反報告)
三度の飯より華声が好き(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます！失礼かもしれませんが、じゅーろく話で大阪人と書いてありますが、坂田さんは大阪ではなく、兵庫出身の方です。一応直さないとって思ってすみません、、、 (2018年12月2日 23時) (レス) id: af24b820c6 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにょはふねをおいかけている - 優帆さん» コメントありがとうございます!!作品気に入って貰えたみたいで嬉しいです!これからも見てやって下さい!! (2018年11月30日 18時) (レス) id: 3949c433dc (このIDを非表示/違反報告)
優帆(プロフ) - コメント失礼します〜！この作品大好きです。更新頑張ってください！！ (2018年11月29日 19時) (レス) id: e9cc48fd0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽにょはふねをおいかけている | 作成日時：2018年11月25日 15時
