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Jk side-過去-
父親は韓国でとても大きな財閥の長だった。
兄弟や有能な親族がいるのに何故か父親の後釜は末っ子の俺に決まってしまった。
父親の引退は当分先なのに。
父親は一度決めたら決して揺るがない男だった。
「おまえにはとんでもない才能があるんだ」
そう言われた。
最初は嬉しかったのに。
周りは俺が後釜に選ばれたことを納得するはずなかった。
その日から俺は親族や組織の人間からいじめのようなものを受けた。
仕事用のパソコンには大量に酷い内容のメールが届く毎日。
株主会に参加すると、階段の上から突き落とされることもあった。
趣味で筋トレをしている俺は基本無事だった。
それがみんな気に入らなかったのだろう。
どんどんその行為はエスカレートしていったのだ。
「ジョングガ、大丈夫か？」
「俺とホソクはおまえの味方だからな」
割と年の近いホソギヒョンとナムジュニヒョンは俺の味方だった。
父親と兄も味方をしてくれた。
なぜか母親は俺を嫌ってしまったけど。
一生懸命、跡取りとして育てたはずの長男が選ばれなかったことが悔しかったらしい。
母親に嫌われるなんて。
そこまでして俺は跡を継ぎたいなど思わない。
ただ父親の管理する会社で普通に働いていたかったのに。
大学にだって行きたかった。
でも「おまえの将来はもう決まっているんだから大学なんて行く必要ない」と言われた。
俺も仕方なく、受け入れた。
俺は無力だから。
父親の言うことを聞いていればいい。
いじめや嫌がらせは無視したらいい。
どんどん俺は落ち込んでいった。
当たり前だ。
ホソギヒョンとナムジュニヒョンは自分のことのように心配してくれていた。
ある日、もう全てが嫌になった。
デスクに置いてある俺のコーヒーに、信頼していたはずの同僚が薬を入れているのを目撃したのだ。
俺はその同僚になにも言えなかった。
嫌がらせはやられても仕方ない、とその時思っていたからだ。
新しいコーヒーを買いに行こう。
今日は気晴らしに少し遠くまで歩こう。
とにかく一人になりたかった。
そしていつも行くオフィス街にあるホリデイコーヒーの、別店舗目指して俺は歩いた。
このまま家を出て行こうかな。
俺が帰らなかったら、みんなどうするんだろう。
跡取りは誰になるんだ。
きっとみんな、誰になっても納得するはずないんだろうけど。
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う - 最高すぎる！ (2021年8月27日 0時) (
レス) id: e80e14e0ea (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 名作すぎます (2020年1月23日 3時) (レス) id: b6570be25e (このIDを非表示/違反報告)
ぺう(プロフ) - とても良かったです。 (2019年2月4日 12時) (レス) id: 8883837a46 (このIDを非表示/違反報告)
cooky - とても、感動する作品でした！！！最後、ハッピーエンドになってよかったです。けれからも、がんばってください♪ (2019年1月16日 1時) (レス) id: 13ad5ea90e (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - めっちゃ好きで、もう何回も読んでます (2018年10月24日 21時) (レス) id: f12f5d2dd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラン
| 作成日時：2018年8月31日 12時
