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それ以外、思い出すことはできなかった。


ジョングクとのカフェでの思い出があまりにも鮮明で眩しくて。

他の記憶を思い出そうとしても、その記憶に邪魔された。


私の中できっと一番大切な時間だったんだろう。



ミナへのお土産を2人で買って時計を見ると、ちょうど大邱へ戻らなくてはいけない時間だった。

ジミンともここでお別れだ。


「ありがとうジミン。本当に感謝してる」

「ううん。こちらこそ。役に立てたかな」

「もちろん!」

「ならよかった〜」

「また日本で会おうね」

「うん!カトクする!」



私は電車でとタクシーで大邱の空港へ向かった。

大邱の空港は特にピンと来なかった。

でも懐かしい雰囲気を感じた。





_____


日本に着いてまず最初に向かったのはミナの元。

あのカフェで待ち合わせだ。


「A!」

「ミナ!ありがとう!」

「どうだった?不倫旅行」

「違うってば!はい、お土産」


いつのまにか私たちは冗談を言い合う仲になっている。

お互いこまめにカトクで連絡し合っていたから、なんだか毎日会っているようだった。


ミナへのお土産はお菓子、化粧品、フェイスマスク、可愛い手帳、様々。

とても喜んでくれて良かった。


「ありがとう、すごく好み」

「私が選んだのもあるけど、ほとんどジミンが選んでくれたの」

「そうなんだ」

「ねえ、ミナとジミン、2人ってどういう関係?」

「やだ、私とジミンは本当に友達なんだから」


クスクス笑いあって、11月限定のホットチョコレートを飲んだ。

もう季節は冬。


「じゃあそろそろ行くね、たぶん旦那が首を長くして待ってるから」

「うん、またカトクしてね。韓国の写真、消しちゃう前にちゃんと送ってね」


私たちは一緒にカフェを出た。

ジョングクにはカフェに寄ってから帰ると言ってある。


ミナと別れてから私は小走りでマンションへ帰った。


いなくなってたりしないよね?

バレてないよね?

あなたは記憶の中のジョングクだよね??


混乱した頭がぐるぐる回る。

玄関にたどり着いて鍵を開け、その場にしゃがみ込んだ。


「A?!」


物音を聞きつけて彼が自室から飛び出してきた。


よかった、なにも変わってない。

ジョングクだ。

私の仕事がいつも終わるまで待っててくれていた、ジョングク。

「ヌナの入れたコーヒーは美味しい」と言ってくれたジョングク。



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設定タグ:防弾少年団 , BTS , ジョングク   
作品ジャンル:恋愛
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ソラン(プロフ) - shinov347さん» コメントありがとうございます!そんなこと言って頂けるなんて、嬉しいです(^^)続編頑張ります!これからもよろしくお願いします! (2018年8月30日 19時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
shinov347(プロフ) - この作品!!本当にびっくりするほど面白くて、興奮しっぱなしでした。。。作者様天才ですほんとに。続き心から楽しみに待っています。このストーリー思い付いた作者様本当に神ってます。ほんとに。 (2018年8月30日 18時) (レス) id: 7f3f1e52e8 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - ちむちむさん» ありがとうございます!ちょっと展開急ぎすぎた感ありますが、最後までぜひ読んでください〜! (2018年8月30日 12時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
ちむちむ - 今見ました!凄い展開ですね!楽しみです!頑張ってください! (2018年8月29日 23時) (レス) id: 44bb68e7e6 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - うゆ子さん» コメントありがとうございます!第1章、なんとか終わりそうです^ ^ぜひ最後まで見届けてください! (2018年8月29日 22時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ソラン | 作成日時:2018年8月21日 20時

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