検索窓
今日:10 hit、昨日:11 hit、合計:568,897 hit

-31 ページ31

.


パスポートはしっかり持った。

ユンギ先生からもらった薬も多めに持った。


わざわざ外まで見送ると言ってくれたジョングク。

カフェまで来た時のためにミナはカフェで待機済みである。

でも彼はそこまでしなかった。



「じゃあ、行って来るね」

「うん」

「ちゃんとご飯食べてね」

「カップ麺でしのぐよ。あとコンビニと」

「野菜もちゃんと食べてよ?」

「うん。野菜スティック買う」

「あはは、そうして」


意外にもあっさりと彼の元を後にした。

何度か振り返ったが付いて来ることは無かった。

警戒しすぎている自分に腹が立つ。


自分の旦那様を信じられないなんて…。



「あ、A!」

「ミナ!」


カフェの前でミナが待っていた。

ジョングクが来ていないことに少しがっかりしている。


「Aの旦那さん、見たかったな」

「いつかうちに遊びに来てね。ほんとにありがとう」

「ううん。ジミンは中にいるよ」

「わかった」

「じゃあ、気をつけて!」

「ありがとう!」


ミナはそのカフェで買ったであろうコーヒー片手に帰って行く。


彼女も家からここまで近いらしい。

ミナには本当に感謝しかない。

彼女の優しさを思うとじわっと涙が出そうになった。



いつもの席にジミンは座っていた。

おしゃれな格好で、ボロボロのキャリーケースを横に置いて読書している。


「おまたせジミン」

「あ!おはよ!旦那は来た?」

「ううん。さすがに大丈夫だった」

「ならよかった!パスポート持った?」

「うん!」

「忘れ物ないよね?」

「たぶん!大丈夫」


「よし行くか」とジミンは嬉しそうに立ち上がった。

ドキドキして心臓が破裂しそうだった。


そして今更、旦那以外の男性と二泊三日の旅に出ることが怖くなって来た。

もちろんホテルの部屋は別々だけど…。

でもやっぱり後ろめたいし。


ジミンは小柄だけど筋肉はついている。

もし何かされてもきっと抵抗できない。


「A、不安?」

「えっ!?あ、私そんな顔してた???」

「なんか静かだから」

「ちょっと緊張してるだけ…。初めてだから、韓国」

「そっか」


そう、記憶にはない韓国。

生まれ育った国。

ちゃんと韓国語を話せるのに、韓国の記憶がないなんておかしい話だ。


「はあー、俺も久しぶりだから楽しみだな」

「ミナにお土産買わないと」

「そうだね、なにがいいかな?」


私たちはタクシーで空港に向かった。


.

-32→←-30



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (330 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1146人がお気に入り
設定タグ:防弾少年団 , BTS , ジョングク   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ソラン(プロフ) - shinov347さん» コメントありがとうございます!そんなこと言って頂けるなんて、嬉しいです(^^)続編頑張ります!これからもよろしくお願いします! (2018年8月30日 19時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
shinov347(プロフ) - この作品!!本当にびっくりするほど面白くて、興奮しっぱなしでした。。。作者様天才ですほんとに。続き心から楽しみに待っています。このストーリー思い付いた作者様本当に神ってます。ほんとに。 (2018年8月30日 18時) (レス) id: 7f3f1e52e8 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - ちむちむさん» ありがとうございます!ちょっと展開急ぎすぎた感ありますが、最後までぜひ読んでください〜! (2018年8月30日 12時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
ちむちむ - 今見ました!凄い展開ですね!楽しみです!頑張ってください! (2018年8月29日 23時) (レス) id: 44bb68e7e6 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - うゆ子さん» コメントありがとうございます!第1章、なんとか終わりそうです^ ^ぜひ最後まで見届けてください! (2018年8月29日 22時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ソラン | 作成日時:2018年8月21日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。