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「この子!」
私はすかさず今日撮ったミナとの写真をジョングクに見せた。
「日本人なの。すぐ近くにある大学生で、韓国に興味があるみたい」
「へえ…」
彼は私からスマホを奪い取ってまじまじと写真を見た。
そして、
「え、めっちゃ美人じゃん…」
予期していた言葉だけど、少しムッとする。
分かっている、ミナはとんでもない美人だから。
誰もがそう言うだろう。
でも、ジョングクが私以外の女性を見てこんな反応をするのは初めてだった。
「何歳なの?」
「同い年だって。23歳」
「へえ…大人っぽいのに」
「ね!とっても落ち着いてるし」
「こんな美人が近くにいたなんて知らなかったな」
ムッ…。
ジョングクはまだその写真を眺めている。
大きい目がミナを見ている。
「…もうスマホ返してよ」
「ああ、ごめんごめん」
彼は私を見てニヤッと笑う。
「ねえ、もしかして嫉妬した?」
「…してないけど」
「いやいやしてるでしょ??!」
「してないって、しつこいよグク」
「へえ〜〜」
ニヤニヤニヤニヤ。
ジョングクは嬉しそうに目を細くして立ち上がった。
逃げようとした私はふつうに捕まった。
後ろから抱きしめられる。
「A」
「っ、な、なに」
耳元でわざと低く囁くジョングク。
「好きだよ」
「!」
「嫉妬してくれてありがと」
「なにそれ…」
「そのままの意味」
ジョングクが優しい手つきで私の腰を撫でる。
ゾクゾクする。
「ねえ、沖縄、行ってもいい?」
「…何日?日帰りは出来ないよね?」
「うん…。二泊三日」
「二泊三日…」
彼はじっとして何か考えているようだ。
どうしよう、怒ってるのかな?
「二泊三日、か…」
「3時間起きにカトクする!」
「この子と2人で?」
「うん。ツアーチケットだから、ホテルとかも手配されてるし。
お金はいらないって。チケットは男の人からもらったんだって」
「その男とは行かないの?ミナさん」
なぜミナを「さん」付け呼びなのか…。
またちょっとムッとする。
「ほら、あの見た目だから男が色々プレゼントしてくるみたいだよ。
チケットも一緒に行こうってもらったみたいだけど、ミナが断ったの」
「へえーー。かわいそうな男だな」
「ね。そしたら友達と行きなよって、そのままくれたんだって」
「美人だもんな。男から貢がれて当然だよミナさんなら」
ムッ…。
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ソラン(プロフ) - shinov347さん» コメントありがとうございます!そんなこと言って頂けるなんて、嬉しいです(^^)続編頑張ります!これからもよろしくお願いします! (2018年8月30日 19時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
shinov347(プロフ) - この作品!!本当にびっくりするほど面白くて、興奮しっぱなしでした。。。作者様天才ですほんとに。続き心から楽しみに待っています。このストーリー思い付いた作者様本当に神ってます。ほんとに。 (2018年8月30日 18時) (レス) id: 7f3f1e52e8 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - ちむちむさん» ありがとうございます!ちょっと展開急ぎすぎた感ありますが、最後までぜひ読んでください〜! (2018年8月30日 12時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
ちむちむ - 今見ました!凄い展開ですね!楽しみです!頑張ってください! (2018年8月29日 23時) (レス) id: 44bb68e7e6 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - うゆ子さん» コメントありがとうございます!第1章、なんとか終わりそうです^ ^ぜひ最後まで見届けてください! (2018年8月29日 22時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ソラン | 作成日時:2018年8月21日 20時