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出会いの終わり、好きへの始まり ページ29

一年後


錆兎と真菰の協力で、俺は岩を切った。
呼吸法を身につけた。

最終選別に行くために、伸びた髪を切っていた。
こうして髪を切っているとAさんを思い出す。
Aさんほど上手くは切れないけど、できる範囲で整えた。



最終選別の日。
俺は鱗滝さんからもらった厄除の面を着けて出た。
俺を守ってくれるだろうと鱗滝さんは言っていた。


……Aさんは、俺が最終選別に行く日か、帰ってくる日にかは帰ってくると言っていた。

俺は、Aさんに会うと自分が甘えてしまうのを知っていたから、会いたいけど、……会いたくなかった。

でも、頑張れとか、いってらっしゃい、とか、
俺を勇気付けてほしい……。
そう、切に思った。

俺が最終選別をやる藤襲山に向かっていると、笠を被った黒い服の女性とすれ違った。

Aさんかと思ったがきっと違う、と思ったその時、

Aさんの、匂いがした。

俺は振り返りそうになった。
でも、今振り返ったら俺は甘えてしまう。

駄目だと思い素早く走り去ろうとすると、後ろから声をかけられた。

「炭治郎くん!」

優しい、声。一年前聞いた声と何も変わらない。
振り返っては駄目だ。

「……?炭治郎、くん?」

「……」

Aさんだ。
Aさんが帰ってきたんだ。嬉しい……けど。

俺は泣きそうになった。懐かしくて、胸が苦しくて。
……つらくて。

「頑張って」

「!」

「生きて、帰ってきて」

「……はい!」

鼻声で答え、俺はまた駆け出した。


Aさん、まだ俺は強くなんて無い。
でも、待っていてください。俺は……俺は

頑張りますから。

お疲れ様でした。→←26



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花帆 - 年上夢主さんに甘えてしまう炭治郎本当に可愛い(大好物)ので読めて嬉しいです! わぁ、また書かれた際はぜ拝読できるのを楽しみにしておりますね(*´ω`*)  (2019年9月2日 19時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
五十土(プロフ) - 花帆さん» コメントありがとうございます!お兄ちゃん炭治郎が年上相手にどうするのか書いてみたかったので、好きになっていただけてよかったです^ ^続編もできたら書いてみようと思います。応援ありがとうございます( *`ω´) (2019年9月2日 17時) (レス) id: a2d3564c6a (このIDを非表示/違反報告)
五十土(プロフ) - 鈴香さん» コメントありがとうございます!時間ができたら頑張ってみます!応援ありがとうございます(`・ω・´) (2019年9月2日 17時) (レス) id: a2d3564c6a (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 一気に読ませて頂きました!年上に恋する炭治郎めっちゃ良かったです(*´ω`*) 可愛い…鬼殺隊に入ってからの炭治郎めっちゃカッコ良くなりますし、両想いになるまでやなった後もすごく見てみたいです…!続編も読めると嬉しいです(o>ω<o)受験ファイトです! (2019年9月1日 12時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
鈴香(プロフ) - この作品すごく好きです!!続編や番外編!楽しみにしてますね!受験頑張ってください!(*´ω`*) (2019年8月6日 15時) (レス) id: 433bf9ff90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:五十土 | 作成日時:2019年4月30日 1時

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