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その日の夜、物音が響いた。
Aさんだ。
ガタガタと戸が開く音がして、鱗滝さんの声もした。
なにか、もめている。
Aさんの声は小さい。鱗滝さんは何かを言い聞かせるように、子供を叱るように聞こえる。
数分して鱗滝さんとAさんの声が静まった。
俺が少し戸を開けると、鬼殺隊の隊服を着たAさんが外に出て行くのが見えた。
俺は寝なくちゃいけないのに
Aさんを追いかけた。
外へ通ずる戸を開けると、Aさんは近くにあった石に腰掛けていた。
「Aさん」
俺が名前を呼ぶと、Aさんはこちらを向いた。
「また、行くんですか」
Aさんは首を横に振った。
「……鱗滝さんに怒られちゃった」
Aさんは小さな声で呟いた。
俺に手招きをし、隣にあった石に座らせた。
「……」
きょうだいのことを話した時のような複雑な匂いがする。嫌な匂いではない。落ち着くような匂い。でも、複雑な匂い。
「久しぶりに、怒られちゃった」
Aさんの言う怒られた、というのは毎朝の怒声の意味ではないことを俺は分かっていた。
「ここで修行した以来かもしれない。いっぱい怒られて、叱られて。でも悔しいから、努力して」
Aさんの狐面の横から水、涙が流れ出る。
「ごめん」
「いえ、いいんです」
Aさんから止め処なく涙が溢れる。
涙を拭いてあげたいけど、面をしていて拭えない。
俺はただ、寄り添っていることしか出来なかった。
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花帆 - 年上夢主さんに甘えてしまう炭治郎本当に可愛い(大好物)ので読めて嬉しいです！ わぁ、また書かれた際はぜ拝読できるのを楽しみにしておりますね(*´ω｀*) (2019年9月2日 19時) (
レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
五十土(プロフ) - 花帆さん» コメントありがとうございます！お兄ちゃん炭治郎が年上相手にどうするのか書いてみたかったので、好きになっていただけてよかったです^ ^続編もできたら書いてみようと思います。応援ありがとうございます( *｀ω´) (2019年9月2日 17時) (レス) id: a2d3564c6a (このIDを非表示/違反報告)
五十土(プロフ) - 鈴香さん» コメントありがとうございます！時間ができたら頑張ってみます！応援ありがとうございます(｀・ω・´) (2019年9月2日 17時) (レス) id: a2d3564c6a (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 一気に読ませて頂きました！年上に恋する炭治郎めっちゃ良かったです(*´ω｀*) 可愛い…鬼殺隊に入ってからの炭治郎めっちゃカッコ良くなりますし、両想いになるまでやなった後もすごく見てみたいです…！続編も読めると嬉しいです(o>ω<o)受験ファイトです！ (2019年9月1日 12時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
鈴香(プロフ) - この作品すごく好きです！！続編や番外編！楽しみにしてますね！受験頑張ってください！(*´ω`*) (2019年8月6日 15時) (レス) id: 433bf9ff90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：五十土 | 作成日時：2019年4月30日 1時
