【名探偵コナン】昔私は探偵兼教師でした。【三】

公安寝て。 ページ20

きっと、重ねているのだろう。

そんな分かりきった答えに苦く笑ってしまうのは、仕方がないんだ。


大事だからこそ、口を噤んでいる。


【まだ時じゃない】と言い聞かせ、三池さんの事情聴取の為、警視庁に訪れた訳だが…――


「あぁかたぎ『すみません少々お花をつみに行きますので』えッ」

少し席を外しますが、3人は三池さんについて行ってくださいと言い終えるか終えないかの所で遭遇した彼の腕を(幸い姿は見られて居ない)掴んで下がる。

「か、片桐…ッ？」

『今私は【探偵】の片桐です。いいですか飛田さん？』

飛田…？と自分の偽名を復唱するこの男、風見裕也に言ってやりたい…ッ


これでよく公安が務まるな！という名言を


『…現在、一般の警察官と一緒なので私には近付かないでください。』

「！…それはすまない。バレては…？」

『居ませんよ…貴方の正体はね？私は残念ながら【探偵】と言ってしまわざる負えなかったので、最悪…感付かれた場合は【飛田という探偵仲間】と紹介しますが…問題ありませんか？』

「あぁ、構わない…。それより済まなかった…注意に欠けたな。」

『そう思うのでしたら【仮眠室へ】どうぞ…貴方三徹目ですよね？』

う…ッと声を小さく上げた彼は図星らしい。


全く…何奴も此奴も無理してんじゃねぇよ。


『いざという時【右腕の名】が泣かないようにして欲しいんですがね？』

「わかった寝てくる…」


素直でよろしいとは心の声である。


仮眠室の方向へ足を向けた風見を見送り、三池さん達と合流を果たした。

『すみません、少々混んでいまして…』

そんなに待ってませんよ！と優しく笑った三池苗子ちゃんをそのまま【天使認定】したのは仕方がないんや…ッ

―――――

事情聴取後。

『いいですか？三池さん…何か遭ったら…いえ、貴女の場合は何かある前に私に連絡をしてください！』

貴女は年端もいかぬ…――と、うんぬんかんぬん。片桐シノとしての心配をタラシまくればまるでお姉ちゃん見たいですね！と言われてしまう始末だ。

『まぁ…【世話焼きな自覚】はありますが。』

困った妹ですね…なんて苦く笑ってしまったのは仕方がないし、彼女の頭を撫でてしまったのも、仕方がない事(※大事な事。)


そしてそんな光景を、警学トリオに見られていたのも必然でしかない訳だが…――


私は片桐シノであり、AAではない。

『どうか、しましたか？』






だから気付かない振りをするのは許せよ…

side萩原:面影。→←同職業。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す