【名探偵コナン】昔私は探偵兼教師でした。【三】

一網打尽に向け。 ページ13

「片桐…。今いいか？」


はぁ？


『はい…大丈夫ですが？』

何か御用ですか？と顔には一切出てないがいわせてくれ…


絶対昨日のナナミの言葉を真に受けて有言実行した口だろ？素直かよ。

…ゼロがいい子でおばちゃん胸が痛いわ(尊さで。)


人目の付かない場所でゼロが私に頭を下げた。

「済まなかった。」

『謝罪の意味がイマイチ解りかねます。』

御用が謝罪でしたなら…。

『謝る前に、まずは行動で示してください。こうしている間の1分、1秒と無駄に出来ません。…降谷さん。貴方は【自分に出来る事】を【己の頭で考えて行動してください。】頭は飾りじゃないんですから。』

一切、表情を変えずに告げた片桐(私)に、ゼロは面食らっている。

「あぁ…そう、だな…。」

『貴方がこの場にいる約5分の間に【貴方の印待ちの風見さん】が困りますので、私も滞っている業務に戻らせて頂きます。』

「えッ」

『早くしますよ…？諸伏さんの業務も請け負っているんですから…』

「…それは済まなかったッ」

『休憩でもないのにサボらないでください。』

「サボッ！？」

口答え無用だと無言の圧力でゼロのケツを叩き業務に戻らせた。


彼が見えなくなった所で、私も長めのため息を吐く。


『…たく、んなの気にしねぇっての。』


思わずシノちゃんボイスで零した本音は許されたい。


元々【降谷零が片桐シノに対して風当たりが強い】という噂がある事も知らない辺り、ゼロはまだまだである。


まぁ、緩和させなかった私にも否があるけども…

母にも降谷に説明しないのか？と何度も言われたが、教えた所で【スコッチの件】が無ければ変わらなかっただろう。

実際、ゼロの為にならないからといって、母には何も言わせなかったんだが…中々駄々っ子で手の掛かる生徒みたいで面白かったんだよな。(男子高校生みたいだったわ。)

まぁ、いい年齢の本人には絶対にいえないけど。


さて、【諸伏景光の仕事】を請け負った事にも実は理由があるんだよ。


ヒロや風見は【警視庁公安部所属】だ。今回態々仕事をかって出たのは先日ナナミとして発言した通り【鼠捕りの真っ最中】だからだ。

ゼロは【警察庁公安部】な為、NOCだとバレなかったのだろう。となると警視庁の中に【黒が混じっている】という結論に至った訳である。




あぁ…ヒロに目撃されたアレ？





とうに奴は引っ捕まえて今は他の【仲間】を鼠捕りしてる(炙り出してる)真っ最中なんだよなぁ…？(いい笑顔)

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