【名探偵コナン】昔私は探偵兼教師でした。

公園のベンチで。 ページ43

『あ゛ー…(終った。)』

イーサンからメールで【到着した】とメッセージを受け取った。

彼は無事にICPOを通してCIA本部に戻った。


まぁ、彼自身イーサン本堂としてではないけれど…これはお愛嬌だろう。(赤井秀一が沖矢昴に変装するのとそう大差ない。)


父からもメールで一言を貰い、今…久し振りの公園に来ている訳だ

『…はぁー…(今後を考えると、頭を悩ませるな。)』

珈琲を片手に、考える。


此処へ来ると。妙な安心感を与えてくるのだ


きっと、前世で落ち込んだ時に赴いて居た公園と疑似しているからだろう…


『…(何時もなら、七海か連城先生が居てくれるのにな。)』

彼奴、人の世話とかよくみる奴だったし

まぁ、私が同期の中で一番落ち零れだからか。


前世といっても、つい昨日の事の様に思い出すのはこの年齢に成っても慣れない。


「隣…良いか？」

『ビ、びったぁッ…良いですけど。』

「えっと、俺の勘違いじゃなかったら。君…駅前で逢った子だよね？」

まるで忘れたような言い方だ。


いや、実際忘れているのかもしれないけれど…


『…(まぁ何れ…母を通して逢うかもしれないけれど…)えっと？』

「あぁー…憶えてない？この間女の子と…その、【長髪の男】とぶつかっただろ？」

『…あぁ！あの時の？！』


初対面の振りって難しいな…。(真顔)


『それで、何か？』

「あぁ…その、何か悩んでるみたいだったから…」


そりゃあ【アンタ等の救済方法に頭悩ませてんだよ】とは言えまいて…


『ちょっと悩んでいるだけで声を掛けて下さるだなんて…まるで何処かの警察官見たいですね？』

「…警察官？」

『知人に居るんですよ。もう2年も音沙汰していませんがね？』

「理由とかは？」

『あぁ…勘違いしてますよ？私が海外に留学していたので…暫く連絡を絶っていまして。』

日本に帰ってきて、なんだか連絡をとるのを渋ってしまってるんです。


うん、これに間違いはない。


実際、あれから全く萩原さんや松田さん達とは話していないのだから…――


少し思考するその横顔が、連城さんと被って見えた。

『…お兄さん、優しいな。』

珈琲、差し上げます。

『後少し寝た方が良い。隈が酷い。』

そういって立ち上がっては携帯を取り出す。

『連絡、してみます…生存報告をしておかないと後が怖いので。』

それじゃあ…――

『【ハムのお兄さん】もお元気そうで良かった。』






ちょっと驚いたその顔が、傑作だと思ったのは内緒だ。

side諸伏:待ち人は。→←怒涛の予定。

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