7話 貴女side ページ9
《貴女side》
何がなんだかわからなくて、声がでない。
男「……っ、なっーー！！」
男は、煙が漂うピストルを手に、目の前の少女を見つめる。
外人かと思っていたのに、男は意外にも、流暢な日本語で私に問いかけた。
男「君は…君は、おそらくAちゃんだな？」
A「……。パパはどこ？」
男「それは…。」
でも、私は、床にサーーっと血液が広がるのをこの目で見た。そして、椅子に座ったまま、キーボードに手をかけ動かない母を。その母に覆いかぶさるようにして倒れる父を。
ダッ！！
あの時駆け寄らなくて、本当によかったと、今も思う。
ただただ受け入れられなくて、逃げ出した。でも、坂道を上がったところで、すぐ手を掴まれた。
A「離してーーーっ！！
あぁーーっっっ、っ誰かぁァァ！！」
5歳の私に、精一杯の叫び。
すると…
男が言った。
男「A secret makes a woman woman….
like "the butterfly".」
"秘密"は、女をもっと女らしく綺麗にする…。
"蝶"のように。
何を言っているのか、当時としてはさっぱりだった。
今となっては、あの男は私のことを言っていたのかもしれないと思う。
でも、考える暇なんて…？
ピシュッ！！！
どこからともなくトランプが飛んで来て、男が衝撃でピストルを落とした。
私は手を引かれるままに、猛スピードで走った。
そう、走ったんだ。
快斗の体温を感じながら。
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空俚(プロフ) - 初投稿でこんなできのよさ…こやつ…やるなw (2016年8月12日 4時) (
レス) id: e1ffb4c6c1 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - くっ…、展開が素敵すぎる…！！ (2016年2月21日 23時) (レス) id: 5bf2b7ad9f (このIDを非表示/違反報告)
みおん - 面白い (2014年9月5日 21時) (レス) id: c9d87e6a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりぃ | 作成日時：2014年8月12日 16時
