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6話 貴女side ページ8

《貴女side》



もう、11年も前の出来事。
あれで、私の人生の全てがくるったーーーー



日本に住んでいた私は、パパとママと3人暮らしだった。
それなりに家も大きかったし、江古田の一等地に立っていた気がする。
パパもママも研究者で、いつも家の地下実験室にこもってたから、私はずーっと快斗と一緒だった。


A「かーいとっ。あれやってよ!」

快斗「さっきもやっただろ?ったく、しょーがねーなぁ…」

A「わぁい///」

さっ
ポン☆☆

庭でつんだ花が快斗の握った手の中から、一瞬で私の手の中に移動する。

A「ねえ、どうやったの?」

快斗「教えねーよ。いいか、種明かしをぜってぇしねーのが、本物のマジシャンなんだよ!」

A「じゃあ、快斗はプロのマジシャンだね!」

快斗「そうなるに決まってんだろ、A!!」

このやりとりは、もうお決まりで、毎日のように繰り返してた。

A「A、快斗のお嫁さんになる!」
快斗「おう!」


今思えば、あれがきっと、最後の告白だったんだよ…
快斗…





その日の夜、快斗と遊びすぎてしまって、ママに怒られる!と必死になって坂道を駆け下りていた。
すでに、少し息が上がっている。
ビルに沈みかけた夕日がきれいだった。

ガチャ


リビングや、応接間に行っても、どこにもパパとママがいない。

A「…っ、ねぇ、…ぇ、っどこ?ママぁぁ…。」

いつもは入ってはいけないと言われている地下室の前に来た時。一瞬入るのに躊躇すると、いきなり、勝手にドアが開いた。

A「あっ。ママっっ……ぇ?」


私の目の前に、そう。
狼をかたどった銀色のマークを右腕につけた、怪しい男が立っていた。

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空俚(プロフ) - 初投稿でこんなできのよさ…こやつ…やるなw (2016年8月12日 4時) (レス) id: e1ffb4c6c1 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - くっ…、展開が素敵すぎる…!! (2016年2月21日 23時) (レス) id: 5bf2b7ad9f (このIDを非表示/違反報告)
みおん - 面白い (2014年9月5日 21時) (レス) id: c9d87e6a43 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まりぃ | 作成日時:2014年8月12日 16時

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