［怪盗キッド］海の上で、この世で一番のマジックをあなたに。 (ページ12)

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10話ページ12

私の部屋。

なんか、昔のことを思い出しすぎちゃって、なんだか気分が悪い。

FBIにひきとられて、戸籍まで変えられて、その上あの女優さんみたいなお姉さんが悪い人だったなんて言われて…

でも、そんなショックも通り過ぎた。
今私が頑張っているのは、その犯人の追究と、ママが残したコンピュータソフトのパスワードの解明。

それに、すべてが隠れてる気がしたからね…。

A「よし！タダでロンドン旅行だ、旅行！」

まったく、園子ってどこまでお金持ちなのよ…。
私は荷造りをすこしずつ始めた。

ー翌日ー

新一「なあなあ！ロンドン着いたら、ベイカーストリートとか言っていいんだろ？」

園子「あー、んもう、その辺はオールオーケーよ。そんな誰が何するかまで管理できないんだから、勝手にしてぇー」

蘭「ねぇ！友達も誘ってもいい？」

園子「何それ、もしかしてイケメン？」

蘭「やだ、園子、和葉ちゃんだよ」

園子「ああ、あの明るい子！いいわよぉ」

A「和葉ちゃんって、誰？」

蘭「そっか、Aってあったことなかったね。大阪に住んでる、とっても元気な子！会えばきっと仲良くなるよ。」

A「へぇ！楽しみー！！」

新一「大阪といえば、服部にも声かけてみっか…」

A「服部って、服部平次？」

新一「お前、知ってんの？」

A「あら、そこそこの認知度よ。ってか、名探偵二人が仲良いことが驚きなんだけど。」

新一「あいつとは、例の件の捜査も一緒にしたいし……ボソボソ、」

A「例の件？って、キッド⁉」

新一「ぇ。ぇぁ、うーん、そうなところ。」

なんか、はぐらかされたような…？

新一(あの強盗団組織のことだなんて、Aに言えっかよ…なんか気にしてたし…)

A「ふーん。」

正直、あんまりキッドには興味がない。
どちらかといえば……

そんなことを一人で考えていると、会話はいつの間にか進んでいた。

園子「あんたら若造にキッド様が捕まるわけないでしょー」

新一「あいつだって若いじゃねーかよ」

園子「あら！でも10年前も活動してたのよ！！」

新一「俺は見たんだよ！！」

園子「ならますますかっこいいじゃない！！」

新一「はぁぁァァ？？」

蘭「まったくもう、二人とも！！」

ほんっと愉快。
でも、なんかいろいろありそうな旅になる気がする！！

…うん。
私はまだ、
キッドの本当の姿を知らなかった。