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御幸
「いらない。」
素っ気なく言い放って、また俺を見ようとしない。
元はといえば自分が蒔いた種なのかもしれないが、それでもそんな態度に苛立ちはどんどん募っていく。
「じゃあ、ずっとその格好でいんのかよ。」
手を止め、俺をジッと見つめ、ため息を溢した。
「一也と話したくないの。あっち行って。」
Aの完全なる拒絶に言葉が出てこない。
「ちょ、ちょっとA!言い過ぎじゃ…」
「いいんだよ別に。」
は…そうかよ、そんな感じでくるわけな。
「ちょっとこいつ借りるわ。」
「ちょっ…離してよ!!」
Aの腕を掴み強引にその場から引き離そうとする。
「いいから来いよ!」
「ねぇ!痛いってば!!!」
抵抗するAの腕を引っ張り、倉庫へと連れ込んだ。
「何でこんな事するの?!」
「お前のことがムカつくから。」
倉庫から出られないよう入り口の前に立ち、怒っているAに淡々と理由を話していく。
「意味わかんない!!最近ずっと嫌な事ばっかりしてきて!一也のこと嫌い!」
「………あーそうかよ。」
昔はいつも一緒にいて、俺のことずっとずっと好きだって言ってたくせに──。
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...syokatsu...(プロフ) - まっすぐ大事にしてくれる鳴ちゃん最高です( ; ; ) (2月17日 4時) (レス) @page1 id: d0d431729c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おにぎり | 作成日時:2024年2月15日 20時