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成宮
「……で、一也が何したの?」
苛立つ気持ちを押し殺して話を進めていく。
「あたしとその人の仲を壊したいとかって言うの。」
それってさ、Aのことが好きだって言ってるようなもんだよね?
あいつ、やっぱりまだ好きなんじゃん。
「ごめん、俺も一也に同感。」
「え?何で鳴ちゃんもそんなこと言うの…?」
「そいつがどんな奴か知らないし、俺は正直知りたいとも思わないんだけどさ。」
下を俯いたままのAに容赦なく続ける。
「ムカつくけど一也と同じで、いきなり出てきた奴にAのこと奪られたくないから。」
………待って、俺これと同じようなこと昔、一也にも言われたことあったな。
うわー自分がやられて初めて分かった。
かなりうざいって。
「奪られるって…何言ってるの?友達でしょ?」
ここまで言って分からないの?
それとも分からないフリでもしてるの?
「俺はずっとずっとAが好きだったよ。」
「あたしだって「それ違う。」
「今まで言えなかったけど、友達とかじゃなくて本当に好き、昔からずっと俺はA一筋!」
こんな所で、しかもこんなタイミングで言うつもりなんて一切なかったのに。
一也の名前を聞いた瞬間、Aが気になってる奴なんかよりも脅威に思えて言わずにはいられなかった。
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...syokatsu...(プロフ) - まっすぐ大事にしてくれる鳴ちゃん最高です( ; ; ) (2月17日 4時) (レス) @page1 id: d0d431729c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おにぎり | 作成日時:2024年2月15日 20時