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御幸
「ちょっと一也!!!嘘言ったでしょ?!」
「んー?何が?」
あーきたきた、意外とバレるのが早かったな。
「とぼけないで!あたしがいつあんたと付き合ったのよ!」
「あれー?付き合った事なかったっけ?」
「…一緒に病院行こうか?脳の。」
この前の俺の発言にもまだ怒りが残ってんのかな?
あーあ、黙ってりゃ周りの男も可愛いってなるのに、昔から見た目とは真逆の性格だもんなこいつ。
「可愛い友達のジョークだろ?」
「あんた自分で友達になりたくない言ったじゃん!」
入部当初は、まだしおらしくて、あれ?見た目同様中身も少し変わったのか?なんて思ってたのにこりゃダメだな。
「大体それ、誰から聞いたんだよ。」
俺、倉持にしか言わなかった筈だけどな。
「沢村君。」
前に座っていた倉持が、そそくさと席を後にしようとするとAがそれを制止した。
「沢村君、倉持先輩から聞いたって言ってましたよ?」
「いや、その……「沢村君なんかに話したら、どうなるか想像つくでしょうが!!!」
Aに肩を揺さぶられながら、激しく責められる倉持を見てゲラゲラ笑う。
つーか、どさくさに紛れて沢村のことディスってるし。
「み、御幸テメェ!!元はと言えばお前が!」
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作者名:おにぎり | 作成日時:2024年1月28日 22時