【◇】俺らのお姫様 (ページ3)

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「ねえ、御幸の知り合いなの？」

急いで先輩マネさんの元へ駆け寄ると、いきなり投げかけられた質問。

「はい、小学生の頃仲が良かったんです。」

「え？小学生？」

それから質問攻めに合い、一也との関係を簡潔に説明した。

「って事は、御幸に会いにここ来たってわけ？」

「はい、そうです。」

そう言えば、何故か「キャー」と騒ぎ出す先輩二人。

「ほらそこの二人！一年生に仕事内容教えて！」

「「はーい」」

楽しそうな先輩達を不思議に思いながら、マネの仕事の流れを一通り教えてもらったのだった。

それからというもの──…

「ねえ、御幸先輩に会う為にここ来たってほんと？」

「あいつが好きってほんとか？？！！」

「御幸が好きだからって、わざわざ同じ学校に来るとか頭おかしいんじゃないの？かなりの物好きだね。」

同じ一年の春乃や沢村君、そして先輩の亮さん、その他大勢の部員のみんなから質問攻めに合う日々。

何この、根も葉もない噂の一人歩きは。

確かに一也に謝罪の為にここに入学したのは事実だけど、好きだって一言も言ってないのに。

「だから、好きとかじゃないってば！！！」

「ん？何、先輩の俺にもタメ口？」

「……すみません。」

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