15話 ページ15
次の日。
学校が終わると、私は神代さんに連れられて、フェニックスワンダーランドに来た。
＿＿理由は、天馬さん達に会うため。
散々断ってきたのに、今更なんて言われたら.....。
「.....？大丈夫かい？」
私が少し暗い表情をしていたのか、神代さんが私の顔を覗き込む。
...心配させてしまった。
「だ、大丈夫です....」
私は、神代さんの心配を振り払うように、彼の前で手を振る。
すると勘付いたように、神代さんは頷き、
「彼らなら大丈夫、きっと泣いて喜ぶさ」
「...！さ、流石にそこまでは無いですよね？」
「さぁね？」
＿＿怪しげにそう返した神代さんは、やっぱり不思議な人物だと思う。
「私なんかが入ったところで力になれるかどうか...」
「君は十分凄いと、僕は思っているよ？....話している間に＿＿＿ほら、着いたよ」
遊園地の区画内にある、比較的小さなステージ。
だけど、どこよりも魅力的に見えた。
「類！遅いぞ！また何か機械をつく...ってぇえぇええ！！？？」
神代さんの足音に最初に気付いた天馬さんは、素っ頓狂な声で悲鳴を上げる。
私は思わず、一歩後退りしてしまう。
「ちょっと司、うるさい...って....えっ....！」
「わぁ！！Aちゃん！！来てくれたんだね！」
「ど、どうも....」
天馬さんの悲鳴から振り返った二人も、私の存在に気付き、それぞれ反応を示す。
何かそれが照れくさくて、顔を下に向けてしまう。
「もしかして！もしかして！ショー、あたし達と一緒にやってくれるの！？」
鳳さんが走って来て、私の手を掴む。
急に手を掴まれ、しどろもどろになるが、考えていたことを何とか口に出そうとする。
「はい....、今更って思われるかもしれませんが....」
こくり、と頷きながら私がそう言うと、鳳さんは太陽のように『笑った』。
＿＿＿違う。違う。
そう心に言い聞かせながら、私は顔を上げる。
「そんなこと思っていないぞ！ずっと待っていたぞ！」
上手く表情が隠せていたのか、天馬さんは私に気にせず、そう言った。
「ありがとうございます....！」
天馬さんの暖かい言葉に、胸をすっと撫で下ろす。
...良かった。嫌われてなかった。
喜んでいる彼らに、私は続けてこう言った。
これはショーをやると決めた時から、ずっと考えていたことだ。
「＿＿...申し訳ないんですが、一つお願いがあるんです」
それは、私にとってはなくてはならない物。
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こーらふろーと(プロフ) - 麗紅花さん» コメントありがとうございます！亀投稿ですが、じっくりと待って頂けると嬉しいです！ (2022年5月30日 2時) (
レス) @page19 id: d3b8f2bb05 (このIDを非表示/違反報告)
麗紅花(プロフ) - 良いですね！ワンダショー（特に類君）は夢主を助けるみたいな展開でありつつ、夢主も自分の本当の思いを蘇らせる……面白い話ですね。話の展開も良いし、何より好みの話ですので続きが気になります。ですので、更新は何時までも待っています！ (2022年5月25日 21時) (レス) @page19 id: ba1809d3dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こーらふろーと | 作成日時：2022年4月16日 13時
