11話 ページ11
「....ごめんなさい、私にはできません」
「ど、どうしてだ！？」
天馬さんの問いかけに、私は続けてこう言った。
「...私は、もうショーは出来ないんです」
「え！前助けてくれた時のショー、とってもドキドキしたよ！出来ないって...！」
「そ、れは....」
ぐいぐいと迫ってくる二人にたじろいでいると、他の二人が止めに入ろうと近づいてくる。
この場は傍から見たら、異質なものだったようで、周りの生徒がチラチラとこちらを見ている。
まずい、と思った時、遠くから先生の声が聞こえてくる。
「おい！天馬と神代！また何か企んでいるのか！ん....？そこにいるのは...」
「あわわわわ！！あたしどうしよう！」
なぜ鳳さんが焦っているのか、今更になって気が付いた。
鳳さんは宮女の制服を身に纏っている。
.....つまり他校の生徒だ。
「お、お、落ち着けえむ！！ここはだな！！」
「司が一番落ち着いて....！」
鳳さんを隠そうと必死になっている彼らを置いて、私は教室へと走り出した。
「あ！！待て！！」
天馬さんのそんな声が聞こえた気がしたが、私は振り返らなかった。
教室に戻った時には、もう昼休みが終わるギリギリだった。
「お、おい...大丈夫か」
「..っは..ぃ..」
息を切らしながら戻ってきた私に、東雲さんは驚いた様子で話しかけてきた。
「....やっぱなんかやらかしてきたか」
「ち、違うから...！だ、大丈夫......」
椅子を引いて、自分の席に座ると安心からか、お腹が鳴った。
.....そうだ。お昼何も食べてない。
「.....っはは！腹減ってんのか！」
「わ、笑わないで...」
こんな時間だし、軽く何か摘まめるもの...。
そう思っていた時、口に何かほおり込まれた。
「...！な、なんへふかこれ...」
「チョコレート、多少は腹埋まるだろ」
「あ、ありがとうございます」
気づかってくれた東雲さんにお礼をし、咀嚼すると東雲さんは満足そうにしていた。
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こーらふろーと(プロフ) - 麗紅花さん» コメントありがとうございます！亀投稿ですが、じっくりと待って頂けると嬉しいです！ (2022年5月30日 2時) (
レス) @page19 id: d3b8f2bb05 (このIDを非表示/違反報告)
麗紅花(プロフ) - 良いですね！ワンダショー（特に類君）は夢主を助けるみたいな展開でありつつ、夢主も自分の本当の思いを蘇らせる……面白い話ですね。話の展開も良いし、何より好みの話ですので続きが気になります。ですので、更新は何時までも待っています！ (2022年5月25日 21時) (レス) @page19 id: ba1809d3dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こーらふろーと | 作成日時：2022年4月16日 13時
