誕プレに彼氏を頼んだら、幼馴染が彼氏になった件【urt】

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『あっちょっと！待って！？』

私はもつれながらもうらたの後を追いかける。

『ちょ、うらた、手…恥ずかしいから…』

幼馴染とは言え、彼氏いない歴=年齢の私には異性と手をつなぐことすらハードルが高い。

血液がどくどくと脈打っていることが、繋がれている右手からうらたにばれてしまいそうだ。

「へぇ、幼馴染の俺に照れてくれてんの？」

『え、ぁ、えーと…』

…やばい。

うらたにはすこしSっ気があるときがある。

何が原因でスイッチが入るのかはいまだに不明だが、こうして私に対して意地悪になる。

「カレカノだしなぁ。こっちの方がいいか？」

『えっ、あっ』

スルッと指を絡めとられ、さっきまで普通に握っていた手はいつの間にか恋人つなぎになっている。

『ちょっと！？』

「カレカノなんだから、こんくらい当たり前だろ」

ごつごつとした男の人特有の指の感触に、改めて隣にいるうらたが男であると感じさせられる。

…昔はあんなに小さくて弱虫だったのに、すっかり大きくなったなあ。

なんて、少し感傷に浸ってみたり。

って、そうじゃない！

『えええっ、待ってこのまま登校するつもり！？』

「悪いか？」

『いやいや、こんなん誤解されるよ！？』

「誤解って？俺らはお前が17になるまで彼氏と彼女だろ」

『いや…そうだけど…』

…うぅぅ、なんか恥ずかしい…。

好きな人ができて、もし付き合うってなったらこれよりもっと恥ずかしいんだろうな…。

…今のうちに、慣れとかないと。

『…い、いや、なんでもない！ほら、早くしないと！二人仲良く遅刻なんて嫌だからね！？』

羞恥心を隠すため、私はうらたの手をぐいぐい引っ張りながら、速足で学校に向かった。

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