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晴れて16歳となった私は、いつもより少し豪華(といっても、ヨーグルトと缶詰のパイナップルが増えているだけだが)な朝食をとって、着慣れた制服に手を通す。
寝ぐせがぼんばーな髪をとかし、リュックを背負って玄関のドアに手をかける。
『じゃ、いってきまーす!』
「いってらっしゃい」
お母さんからの返事を聞きながら、私は思い切りドアを開けた。
『はへ?』
「…お、おう、おはよ」
『…え、あ、おはよう…え?』
目の前にはうらたの顏が。
んんん?
『え、あ、え?』
「…なんだよ」
『え、なんでいるの?』
「…いちゃ悪いかよ」
うらたがバツ悪そうにプイッとそっぽを向く。
『え、あ、誰かまってるの?』
「はぁ?お前を待ってたんだよ」
…ちょっと待って何が起こってるのか理解できない。
『え、どうしていきなり』
確かに小学校までは一緒に朝登校していたが、中学に入って以降、うらたの朝練などが忙しく、気がつけば別々に登校していた。
…なのに突然どうして?
「…だって俺らカレカノだろ。…一緒に登校すんのくらい普通だろ」
『あぁ、そんなこと気にしてくれてたの?いいのに、そんなに気を遣わなくても』
「別に、そんなんじゃねぇよ。ほら、早くしねぇと遅刻するぞ」
そういってうらたは私の手をつかみ、歩き出す。
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名無し - 京さん» コメントありがとうございます。喜んでいただけてこちらも嬉しいです。これからも作品共々よろしくお願い致します。 (2021年10月26日 21時) (レス) id: c4eef0954c (このIDを非表示/違反報告)
京 - いや、あの、尊いです。更新頑張ってください(尊すぎて語彙力消失しましたアアアアアアアア) (2021年10月23日 6時) (レス) @page18 id: eaceb83c51 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ココさん» コメントありがとうございます。名前変換の方を可能にさせて頂きました。変更の忘れがございましたら、お手数ですが再度ご連絡お願い致します。作品を読んでくださりありがとうございました。 (2021年10月9日 22時) (レス) id: c4eef0954c (このIDを非表示/違反報告)
ココ - 名前変換できるようしてくれると嬉しいです (2021年10月6日 22時) (レス) @page1 id: 4066b758b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し | 作成日時:2021年9月25日 14時