名も無き日々を。【短編集】 (ページ2)

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NLだぜ( ᐙ و(و ｺｯ(は
かなり長くなるかも…
感動できる！絶対！(大嘘)

シリアス
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雨の日は嫌いだ。

くせっ毛の俺は、髪が跳ねて仕方が無いし。
靴や服が濡れて、気持ちが悪いし。
事故や誘拐などの事件が多くなるらしいし。

そういった俺に、あいつはこう言った。

「そう？私はけっこー好きだよ、雨。」
「えーなんでだよ？」

「んー……なんとなく？
あっ、ほら虹！
ね、雨の日にだってこういうことあるでしょ。」
「虹、か」

まぁ、綺麗だけど。
やっぱり俺は、雨の日を好きになれなかった。

でも、虹を見つけた時の

「きれーだね、写真撮っとこ！」

君の笑顔は、好きだった

その日は大雨だった。
2人で出かける約束をしていたんだが、こんな天気じゃあ難しそうだ。
でも君は

「今外大雨だねー

映画館とかに変更しよ！」

とか連絡してきた。
行く気なんだな、そんな所も嫌いじゃなかった。
とりあえず約束していた時間に遅れないように、傘をもって出かけた。

「着いたけど、今どこ？」

「もう着いたの！？

私はまだ〜。10分後くらいに着く！」

10分後くらいに着くって……だいぶ遅くね？

女子はそういうもんなんかな……
まぁ一緒に出かけられるならいっか、なんて。

それからスマホをいじっていたとき。

大きな衝撃音が背後から聞こえた気がした。
それと同時に、人々の悲鳴が行き交う。

「なんだ……？事故か？」

あいつの連絡では、もうすぐ着くと来ていた。
嫌な予感がした。

「っ……すみません、通してください…」

俺の喉から、ヒュッと、変な音が出た気がした。
俺の瞳に映ったのは、何らかのプレゼントをもって血塗れで倒れている……あいつの姿が。

「は、おい！何して……！
きっ、救急車、救急車呼んでください！！

なあ！！」

雨の中、俺の叫び声が響いた。
時折すすり泣くような音を挟みながら。

その日、あいつは命を落とした。

持っていたプレゼントの中には、俺に作ってくれたのか、クッキーが入っていた。
そういう性格に反して女子力高いって、よくからかわれてたっけ
そうぼんやり考えながら、ベットに横たわるあいつを見つめた

「っ…なんでさぁ、なんで、

俺を、置いていったの…？」
最期に来た、あいつからのメッセージ

『好きだよ』

ってさ、あいつらしいなって

俺からも、伝えられなくてごめん。
俺も、……大好きだよ。

雨の日は嫌いだ。

「虹、綺麗だね！」
どうしても、あいつを思い出すから。