ただの短編集【J・Jr】 (ページ3)

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【罠】深澤辰哉ページ3

・ノーマルラブ
・浮気表現有
・裏匂わせ有
・キャラ崩壊有
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「お姉さん、隣いいですか？」
『え、あっ、ええ、どうぞ、？』

左薬指に光るその指輪を視界にとらえ、隣に座る。

薄暗い店内に落ち着いた洒落た音楽。

このBARの常連の俺。

「ここの店はよく来るんですか？」
『えっと、まだ数えるくらいしか、笑』

俺との会話に少し戸惑い気味なお姉さん。

その可愛らしい表情に胸を高鳴らす。

「お姉さん、可愛いですね」
『は、え、？』

突然の事だからか
目を泳がせ絵に書いたように動揺する。

「ごめんなさい、笑
急すぎましたよね、、」

なんて、反省したフリ。

そうすると大抵は

『ううん、嬉しいです』

ね？こうやって照れるの。
薄暗い店内では分からないけれどきっと頬を赤らめてるのかな。

少し飲み進めていくうちに段々と打ち解ける。

クスクスと俺の話に笑うお姉さん。

あぁ、いい気分。

「俺、お姉さんの事好きっすわ笑」

冗談交じりで目を見つめる。

『私も好きかも』

、、、ちょろ。

「お姉さんはこの後暇だったりしません、？」
『今日は暇だよ。』
「ふふ、会計、俺がしちゃいますね」
『えっ、悪いよ。自分のは自分で払うよ？』

上辺の遠慮は面倒くさい。

ささっと終わらせちゃってお姉さんの手を引き店を出た。
ーーーーー
『ん、辰哉くん、？』

日が差し込んできた頃。

「ん？なに？」
『どこ行くの、』
「いや、帰ろうと思って」
『え、どうして』
「どうしてって、笑」

産まれたままの姿のお姉さんを横目に服を着る。

ベットサイドにある小さいテーブルに
無造作に置いてあった指輪を手に取り言葉を続ける。

「お姉さん、既婚者っすよね？」
『、』
「俺、人妻犯すの好きだけど好意持たれるの嫌なんだよね〜」

お姉さんは心底絶望したかのように、涙をもらす。

「ねぇ、面倒くさい。」
『っ、ごめんなさ、』
「んじゃ、俺帰るからね。
あ、セックスは気持ちよかったよ笑笑」

そう言うとお姉さんに背を向け指輪をポケットに入れながらホテルを出た。