短編集

両片想い＿ﾙﾌﾟｽ ページ18

・ルプス side



ルプス「なに？」

『べつに…、』



さっきから俺の隣を離れないこいつは



ルプス「…近いだろ」

『…嫌？』

ルプス「べつに…、」



ちっちゃいころからずっと一緒に居る


まぁ、腐れ縁ってやつ。



『……ルプス、好きな人出来た？』

ルプス「はぁ？」




突然、口を開いたかと思えば


俺に好きな人？




ルプス「なんの話しだ」

『だって…リュカが恋すると他の人のこと見えなくなるから…その人以外には冷たくしちゃうって……』

ルプス「だから？」

『最近…冷たいじゃん？…ルプス』



冷たい…と言われれば何も言い返せない


実際、少し距離を置きたかったから


だって、



ルプス「別にそういうんじゃねぇよ」

『そっかぁ…、』

ルプス「変なこと気にしてんなよ、アホのくせに」




俺が好きなのは、お前だからだよ。


幼なじみのくせに、こいつ何も分かってねぇじゃん。



ルプス「お前は？」

『えっ？』

ルプス「好きな奴…いねぇの？」

『…いっ、ないよ、？』

ルプス「あっそ、」




好きな奴がいない。


＝俺のことは好きじゃない。


でも、俺以外の奴が好きじゃないならそれでいい。




ルプス「ちょっと厄介な仕事があるから、しばらくは来んなよ？」

『え、、』

ルプス「何だよ」

『…来ちゃダメ…？』

ルプス「危ねぇから、」



仕事の危険にお前を巻き込むのだけは勘弁だ。



ルプス「護らなきゃいけねぇ奴増えるのはめんどうだから」

『私のこと護ってくれるの？』

ルプス「…狙われるようなことすんなよ？」

『狙われてるって言ったら…？』



……は？



こいつ今…なんて言った？

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