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7、何が何だか ページ31






 気が付くと、秀明の玄関にいたの。
 あれっ、今日って秀明の日だっけ。


 なんとなく不思議に思いながら、授業を受ける。

 終わりのチャイムが鳴ると同時に、思い出した。
 あっ、今日って集合あるんだっけ。
 急いでカフェテリアに向かう。


 ドアを開けると、もうみんな揃っていて…あ、違う、忍と翼がいない。
 ああよかった、私が最後じゃなかったんだ。

 ほっとしながら近づくと、上杉君が気付いて椅子を引いてくれた。


「はい、アーヤ」
「ありがとう上杉君」


 座ってから気づく。

 ……アーヤ?


 驚いて、思わず上杉君の横顔を二度見した。
 私、いつのまにアーヤ呼びになってたっけ…?
 まあ、時々そう呼ばれる時もあったし、いっか……。


 うーん、なんだか違和感があるなあ。


 首を傾げていると、小塚君が「そろったな」と立ち上がった。



「では、KZ会議を始める」

 えっ、翼と忍がまだだよっ。


「若武、翼と忍が……」


 言っている途中に、気づいたの。
 今立ってるのって……えーと、小塚君よね?



「何言ってんだよアーヤ。若武はそっちだろ。俺は小塚だ」


 顔を顰めてそう言い放ったのは、どこからどう見ても小塚君。




「えっと、あ、そうだよね。
 ごめん小塚君」


 驚きすぎて、何も言えずにおさめてしまった。



 えーと。

 ……状況が、よく分からないんだけど。



 うん?


 首を捻っていると、黒木君が眉を顰めていった。


「立花、なんか様子が変だぞ。熱でもあんじゃねーの」


 …………
 …………
 うん、あるかもしれない……。



「大丈夫、アーヤ?
 今日はもう帰る?」


 優しく心配そうに聞いてくるのは若武。


「熱はなさそうだけどね。アーヤ、気分は悪くない?お姫様抱っこで医務室まで連れて行ってあげようか」


 額に手を当ててそう囁くのは、上杉君。




 ……そうか、分かった。

 これは全部、夢なんだ!



「上杉君!」



 いきなり叫んだ私に、皆びくっとする。


「私を、叩いて!!」


 衝撃を与えたら、夢から覚めるかも!


「なっ、何言ってるの、アーヤ」
「こりゃ本気でやばいかもね」
「立花、勉強のし過ぎでいかれたか?」
「アーヤ、マジでどうした?」


 これが誰のセリフか、いつもの皆ならすぐ分かるんだけどね……。
 今では、上から、若武、上杉君、黒木君、小塚君だよ……。


 うん、これ、夢だ。





 唐突に*おわり*

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イズミ - 黒木君が泣くという発想がわたしにはおもいうかばなっかたので、すごいとおもいます。 (2023年3月13日 18時) (レス) @page12 id: 6ccf209779 (このIDを非表示/違反報告)
イズミ - アーヤが7人で見たらぎゅうぎゅうだよ。って言った後、「アーヤ最強。」と言われているのも面白かったけど、どいう意味かアーヤが分かっていないのが面白かったです。 (2023年3月13日 18時) (レス) @page6 id: 6ccf209779 (このIDを非表示/違反報告)
ずず(プロフ) - わ、待ってます! (2019年1月6日 0時) (レス) id: 054a7adbe3 (このIDを非表示/違反報告)
花畑(プロフ) - ずずさん» 了解です(笑)次の「誰も知らない物語3」で書かせていただきますね!いつになるかは分からないですが…その時はよろしくお願いします。 (2019年1月5日 21時) (レス) id: e150cc9add (このIDを非表示/違反報告)
ずず(プロフ) - 大丈夫です、嬉しいです!あ、いや、受け取らなくてもいいですよ…? (2019年1月5日 20時) (レス) id: 054a7adbe3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花畑 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年11月21日 15時

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