* ページ20
「開けてみてもいい?」
そう聞かれて、頷く。
立花は、冷えた指先を不器用に動かしながら、袋を開ける。
どんな顔すんのかな。
喜んでくれっかな。
半ば緊張してその様子を見守っていると、
「……えっ…」
中身のストラップを取り出した立花が、戸惑った声を上げた。
あっ、俺やらかした?
一瞬、激しい後悔が頭を過るも、
「うわぁ、可愛い!!!」
すぐに飛んできたその嬉し気な声に、そんなのものは消しとんだ。
・
「スヌーピーだね、すっごい可愛い!!もふもふ!!」
取り出して、その白い毛を撫でてはとろけるような笑顔で笑う立花。
その表情が見れるだけで、自然と口角が上がる。
「気に入ったなら、良かったわ」
「うん、すっごく可愛いし、気に入ったよ!!ありがとう」
赤い頬でにっこり笑う立花は、本当に可愛い。
本当にってレベルじゃないぐらい、可愛い。
そろそろ心臓を撃ち抜かれそうな俺は、そっぽを向いた。
熱いぐらいに、顔が火照ってるのが分かる。
くそ、沈まれ、俺の心臓。
・
立花のあんな表情が見れるんなら……
あのおみやげにして、よかったなって、心底思った俺。
……きっと、
自分では制御できないぐらい、立花に惚れてる。
やっべぇ。
………ってか、結局、黒木のあの態度はなんだったんだろうな……。
*おわり*
(彩side)
「これ、たぶん、カップル用なんだけどな……」
一人っきりの部屋で呟く言葉は、誰に届くこともなく消えていく。
上杉君、分かってないんだろうな……。そういうのに疎そうだし…。
………
…………ピンクが私で、青が上杉君……。
………
……赤くなった頬を、両手で押さえる。
黙っておこう……。上杉君が知ったら、凄い事になりそうだし……。
*ほんとにおわり♡*
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イズミ - 黒木君が泣くという発想がわたしにはおもいうかばなっかたので、すごいとおもいます。 (2023年3月13日 18時) (レス) @page12 id: 6ccf209779 (このIDを非表示/違反報告)
イズミ - アーヤが7人で見たらぎゅうぎゅうだよ。って言った後、「アーヤ最強。」と言われているのも面白かったけど、どいう意味かアーヤが分かっていないのが面白かったです。 (2023年3月13日 18時) (レス) @page6 id: 6ccf209779 (このIDを非表示/違反報告)
ずず(プロフ) - わ、待ってます! (2019年1月6日 0時) (レス) id: 054a7adbe3 (このIDを非表示/違反報告)
花畑(プロフ) - ずずさん» 了解です(笑)次の「誰も知らない物語3」で書かせていただきますね!いつになるかは分からないですが…その時はよろしくお願いします。 (2019年1月5日 21時) (レス) id: e150cc9add (このIDを非表示/違反報告)
ずず(プロフ) - 大丈夫です、嬉しいです!あ、いや、受け取らなくてもいいですよ…? (2019年1月5日 20時) (レス) id: 054a7adbe3 (このIDを非表示/違反報告)
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