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3、好きって気持ちの一歩前 ページ14

(モブside)







 あの子が 俺の心の中に入り込んできたのは、あっという間だった。









 席替えで 隣になった時。

 普段 目立たないあの子と隣になって、俺は内心がっかりというか、期待外れみたいな感じがした。


 もっと、明るくて、賑やかな子の方が、一緒にいて楽しいのに。
 頭が良くて 物静かな子って、俺的に苦手なんだよなあ。 理屈っぽくて。



 頭の中で勝手にそんなことを考える。




 
 隣に移動してきたその子は、一番 窓側。

 なぜかウキウキした感じで、窓の外の空を見つめながら、にっこり 笑っている。



 その様子が、あまりに無邪気で、幼くて。



「…立花さん」



 思わず、名前を呼んでしまう。


 振り返った彼女は、「ん?」という表情で 首を傾げた。




 そのクリっとした瞳が 想像以上に輝いていて、俺は 若干 狼狽える。

 やば、なんかこの子 可愛い。



「えと……嬉しそうだけど どうしたの」



 明らかに上ずった 挙動不審な声にも突っ込まず、「ああ」と 立花さんは少し笑った。



「私、窓側の席が好きなの。ぽかぽかしてて、暖かいし、凄く明るいもの」




 そう言った立花さんの微笑みに、俺は完全にのぼせ上った。




 えっ、やばい、マジで。

 この子って、こんな可愛かったっけ??














 知らなかった。


 いつも大人しくて、
 言っちゃ悪いけど、友達いなそうだし。

 根暗で、静かな子なのかと思っていた。


 こんなキラッキラの笑顔を持ってるなんて……


 聞いてねぇ…。





*おわり*

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イズミ - 黒木君が泣くという発想がわたしにはおもいうかばなっかたので、すごいとおもいます。 (2023年3月13日 18時) (レス) @page12 id: 6ccf209779 (このIDを非表示/違反報告)
イズミ - アーヤが7人で見たらぎゅうぎゅうだよ。って言った後、「アーヤ最強。」と言われているのも面白かったけど、どいう意味かアーヤが分かっていないのが面白かったです。 (2023年3月13日 18時) (レス) @page6 id: 6ccf209779 (このIDを非表示/違反報告)
ずず(プロフ) - わ、待ってます! (2019年1月6日 0時) (レス) id: 054a7adbe3 (このIDを非表示/違反報告)
花畑(プロフ) - ずずさん» 了解です(笑)次の「誰も知らない物語3」で書かせていただきますね!いつになるかは分からないですが…その時はよろしくお願いします。 (2019年1月5日 21時) (レス) id: e150cc9add (このIDを非表示/違反報告)
ずず(プロフ) - 大丈夫です、嬉しいです!あ、いや、受け取らなくてもいいですよ…? (2019年1月5日 20時) (レス) id: 054a7adbe3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花畑 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年11月21日 15時

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