【リクエスト小説】あたたかいあの場所へ

エピソード2 ページ9

旋風は息子の自由な行動に思わずため息が出る

旋風「キキョウさんには本当に申し訳ないよ」

天道「母ちゃんはあんまり気にしてないよ。父ちゃんが修行の旅してなかったら、母ちゃんは父ちゃんに出会えなかったからって。でも風花おばちゃんは、昨日電話で凄く怒ってた」

10年前、ニューラストニンジャになる為の修行に出る兄を風花は笑って送り出した

それは兄の気持ちを分かっていたから

残されるのが以前のように自分や父なら、寂しさは自分達が我慢すればいいと思っていたから

しかし、残されるのが幼い甥と義姉なら話は別だった。そしてその気持ちは旋風も同じ

旋風「天道は?お父さんいなくて寂しくない?」

旋風がそう尋ねた時、フッと自分の心に影が落ちた感じがした

旋風『お父さんいなくて、寂しくない?』

旋風(同じように友にも聞けていたら…)

そんな苦い思い出が、旋風の胸中に溢れてくる

すると天道がその冷たさを照らすような笑顔をして一言

天道「寂しくないよっ。母ちゃんもじいちゃんもいるし、父ちゃんだって、誕生日とかクリスマスには帰ってくるし」

旋風は数回瞬きをして、孫を見る

天道「それに俺、強くてカッコいい父ちゃん大好きだもん!」

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