【リクエスト小説】あたたかいあの場所へ

エピソード1 ページ2

忍術道場の扉が勢いよく開け放たれたのを、道場にいた旋風は気配で気づく

六人「ただいまぁっ!」

伊賀崎家に帰ってきた6つの明るい声

忍びなれども忍ばない彼らの元気な足音があっという間に道場までやって来た

六人の元気な足音に感化されたのか、ケガをしている右腕の事を忘れ、勢いよく立ち上がった旋風は満面の笑みで六人を迎えた

旋風「おかえり、皆!」

道場に戻ってきた六人を、旋風は涙が滲む細い目で順番に見ていく

天晴、八雲、凪、風花、霞、キンジ

ラストニンジャを目指して厳しい修行を積み、牙鬼幻月の野望を打ち砕いた若き六人の忍び

皆、ボロボロの姿だがその表情は晴れやかで誇らしげだった

旋風「皆、一年間よく頑張ったね」

旋風が労いの言葉をかけると、六人は顔を見合わせて笑い合う

そして天晴が少し照れくさそうに鼻の下を指でこすった後、懐から何かを取り出す

天晴「親父、これ」

取り出した物を見せられて、旋風は不思議そうな顔で息子を見る

天晴が握っていたのは見た事もない緑色の忍シュリケンだったからだ

旋風「これは?」

天晴「じいちゃんが、九衛門の為に用意していた手裏剣だ」

息子の言葉に驚いた旋風はシュリケンを凝視する

エピソード2→←プロローグ・現在編

ラッキーアイテム

革ベルト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す