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『康二…』
「めめっ」
怯えた様子の康二が俺の服を掴み、頭を胸に寄り掛けてきた
俺はそっと、包み込むように背中へ手を回す
『ごめん、遅くなって』
「へへ、いつもより早いやんか」
ちげーよ、守れなきゃ意味ないんだよ
康二のことを1番近くで守りたくて恋人になったはずなのに
俺は傷つけてばっかで守れてない
「それに、俺はめめがこうしてくれるんが、1番幸せなんやから」
『康二って、俺のこと甘やかしすぎじゃない？』
「彼女を甘やかすのが彼氏の仕事やから」
どっちが彼氏彼女っていう話はどうでもいいけど、俺に組み敷かれてる時点で そろそろ認めればいいのに
まあ、康二が喜ぶなら何でもいいんだけどね
『はいはい、可愛いね』
「もー！やから俺が彼氏やのに！」
『ごめんごめん』
ぷっくり頬を膨らませる可愛い康二
キスしたい、という衝動は公共ということで抑えておく
家帰ったら覚えとけよ
「ほんじゃ、そろそろ行こうや」
『待って、このスマホ』
「あ、どないしよ」
俺の足元で、ジャリっと音を立てる男のスマホ
画面は真っ暗で起動する様子は無さそう
『復元されても困るし、どっか捨てとくか』
「てか、よう俺の言いたいこと分かったな」
『俺が康二のこと分かんない訳ないじゃん』
「なっ…また、恥ずいことを…」
康二は真っ赤にした顔を覆って、俺のことをチラ見した
だからさ、そういう表情とかやめてくんない？
こんなとこで襲われたいのかよ
「もう、ええから行こっ」
恥ずかしさに耐えきれなくなった康二は、照れ隠しをするように手を繋いで歩き出す
ずっと見てきた、先輩という名の大きな背中
でも、隣に並んでみれば
信じられないほど脆くて小さかった
それでも、俺たちに向けられた逆境を一緒に受け止めてくれた
俺なんかより辛いのに笑って、俺より弱いのに強がって
そんな君に、俺は何度も救われた
『康二』
「ん？」
君は俺のヒーローだよ
俺の笑顔の先には、いつも康二がいる
だから、俺も君のヒーローになりたい
『家帰ったら何しよっか』
「へっ！？」
『何想像してんの？』
「べ、別にっ！！」
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イサ(プロフ) - スメシ様の書かれるいわふかあべさくだてなべめめこじ大好きで何度も読み返してます…;; またこちらで読める機会がありましたら嬉しいです。素敵な作品をありがとうございました！ (2022年1月9日 9時) (
レス) id: eb8e475cce (このIDを非表示/違反報告)
スメシ - うどんさん» コメントありがとうございます！こちらこそ今までの作品の応援、とても嬉しかったです！大変勝手な決定となってしまいましたが、インスタの方でもよろしくお願い致します！ (2021年9月20日 20時) (レス) id: d18bd80c72 (このIDを非表示/違反報告)
スメシ - ぷりんさん» フォローしていただきありがとうございます！ご期待に添えるように頑張ります！ (2021年9月20日 20時) (レス) id: d18bd80c72 (このIDを非表示/違反報告)
うどん - スメシさん！今までたくさんの作品をありがとうございました。インスタフォローしました。こちらでの更新は停止と言うことで、残念ですがこれからはインスタを楽しみにしております。 (2021年9月20日 12時) (レス) id: 4c906168c9 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん(プロフ) - スメシ様教えて頂きたいありがとうございます。フォローさせて頂きました！これからも更新楽しみにしています！ (2021年9月20日 9時) (レス) id: 446438cc75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スメシ | 作成日時：2021年5月1日 22時
