甘いものは、お好き？ 【剣城 京介】 ページ2
｢剣城くん剣城くん！ これ！ これ食べに行こ!!!｣
とととと、と 足音を立ててこちらに駆けてきたのは俺の想い人。
｢わぁっ！｣
｢おっ... と｣
こけそうになったところを手で受け止めると、笑顔でありがとうと言われた。可愛い。
｢... で、今度は何だ？｣
｢そうだ！ これ！ ここのパフェ！ とっても美味しそうなの!!!｣
じゃじゃーんと彼女が突き出した手にはパフェのチラシ。
俺が暫くそれを眺めていると、いきなり泣きそうな顔になった。
｢もしかして... 剣城くん、甘いもの苦手だった... ？｣
｢いや... 甘いものは、嫌いじゃない｣
その瞬間、彼女の顔が明るくなったのが見てわかった。可愛いやつ。
｢ホント!!? 行こ行こーっ!!!｣
彼女は周りの視線を気にせず満面の笑みで、両手を上げてくるくると回った。
｢今日の帰りでいいか？｣
そう言うと、彼女はくいっ、と右に首を傾げて、剣城くん、部活は？ とたずねた。
｢今日はグラウンド整備の関係で休みだ｣
｢ホント!!? じゃあ今日の帰りね!!! また後でーっ!!!｣
そう言い残すと、彼女は走って自分のクラスへ帰っていった。 ... 忙しいやつだな。
... 決めた、今日、今日彼女に想いを告げよう。
席に着くと、天馬が話しかけてきた。
｢あれ？ 剣城甘いもの苦手じゃなかったっけ？｣
｢うるさい黙れ｣
｢酷い！｣
− 甘いものは、お好き？ −
((そんなことより、幸せになってね、そう言った彼の顔は少し寂しそうだった。))
スイートマジック！ 【霧野 蘭丸】→←Just Be Friends 【神童 拓人】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みなほ | 作成日時：2015年2月21日 23時
