Feelings

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「もう、メンバーみんなおるらしいわ」

「…そか」


車を運転してくれている濱ちゃんが、横目で助手席にいる俺を見て言う

そうか…
どんな空気が流れ込んでるんやろ

シートベルトをぎゅっと握る手は、汗が滲んでいた



「よし、ついたわ」

颯爽と車から出て歩く濱ちゃんは、足取りが軽いように感じる

…緊張、してへんの？
俺なんて、心臓ばくばくやのに



慣れた手つきでインターホンを押す濱ちゃんを後ろから眺めていると、「入ってええよー」という流星の声

なんて言おう、どうしよう……


頭の中でぐるぐると考えて躊躇してると、濱ちゃんが扉を開けて俺の背中を押す



「おじゃましまあす……」

丁寧に靴を並べてからおそるおそるリビングの扉を開けると……



ぱあん……


「わっ！！！！！！」

突然響く大きな音に、思わず耳を塞いだ



「な…に………」


ぎゅっと閉じた目を開けると
そこにあった光景は……


「神ちゃん、お誕生日おめでとー！！！！！！」

「…へ」


クラッカーを構えたメンバーの、最高の笑顔だった


俺の後ろの濱ちゃんも、振り返れば満面の笑み





「は…？え？誕生日……」

「自分の誕生日わすれたとは言わせへんでー！？」


がはは、と笑いながら肩を組んでくるしげを尻目に携帯を見ると

…時刻は、７月１日の０時を示している



あ…俺、誕生日や。２５歳や



「サプライズドッキリはいかがでしたかー」

事態を把握できていない俺に、手でマイクをつくってインタビュアーと化するのんちゃん


サプライズ……ドッキリ…？


「説明して…わからへん……」

「流星くんが辞めるのは、真っ赤な嘘でございまーす」



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