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あの心を閉ざした日から

私は二人を避けるようになった
…というより、クラスの皆と今まで以上に関わりを持たなくなった

幸い、その翌日が席替えで、私は廊下側の一番後ろ。そして重岡は窓際の一番前

物理的にも離れ、これで接点は無くなった



重岡も神ちゃんも、私に向かって何度も話しかけるそぶりを見せたけれど

その度に席を立ったり、
本当は話しかけたくないけど違う子に声をかけたりして、上手い具合に交わしてきた


そんな私を見て、悲しそうな表情をする二人が頭の中にこびりついて消えない

つらい、本当は話したい。笑い合いたい



………けど、どうせ本当の姿を知ったら離れていくんだから


これでいい


…これで、いいんだ



「………ふう」


…昨日は食事をとっていないせいか
鏡にうつる自分は青ざめた顔をしていて、血の気がない


あと少しで学校は終わりだから、頑張ろう

頬をぱちん、と叩いて気合いを入れ、トイレからでると



「…!」

「あ……ふじい」


トイレの外のすぐそばの壁に、重岡が寄り掛かっていた

突然の出来事に驚きを隠せないけど、必死に平常心を保つ



「あんさ……藤井と話したくて」

「……出てくるの待ってたの?そういうの気持ち悪いからやめて」


「…なんでなん?つい最近まで、普通に話してたんに。急に俺らのこと避けて……

知らないうちに俺らがなんかしたんなら謝るから、どうしてなのか教えてほしいねん」



真剣な顔で問いかける重岡に、小さくため息を吐く



「べつに。……重岡は友達いっぱい居るんだから、私と話さなくなったところで痛くも痒くもないでしょ?」


「何言ってるん。俺は……俺はな」



彼が、何かを言おうとしたところで
急に視界がぐるぐると回り始める


…嘘でしょ、こんなタイミングで貧血?笑えないって


「っ……」


「…おい、藤井?藤井!!!」



重岡が私の名前を叫ぶのが聞こえるのを尻目に、どんどん意識が遠のいて行った


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tomo(プロフ) - しばさん» わ、そんなこと言っていただけて光栄です(;;)更新がんばれます、ありがとうございます☆ (2018年6月18日 1時) (レス) id: 637dd197ef (このIDを非表示/違反報告)
しば(プロフ) - とても面白いです!!キュンキュンしながら見させて頂きました(^^)しげのものんちゃんのもすごくいいです!これからも頑張ってください! (2018年6月17日 11時) (レス) id: cbf0396e49 (このIDを非表示/違反報告)
tomo(プロフ) - 彩果さん» コメントありがとうございます☆重岡くんはとっても書きがいがあります(笑)近いうちに続編考えときます(^^) (2018年6月17日 0時) (レス) id: 637dd197ef (このIDを非表示/違反報告)
彩果(プロフ) - 今回のお話もすごく面白かったです!tomoさんが書く重岡くんのお話大好きです!続編希望です、、 (2018年6月15日 23時) (レス) id: f75f618622 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:tomo | 作成日時:2018年6月14日 19時

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