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「Aさん。ここ、どうやってやるん?」
「…あのさ。となりに重岡おるんやから、そっちに聞いてや」
「Aさんがええねん」
あの日から、数か月
あんなに冷たくして突き放したにもかかわらず、めげずに私に話しかけてくる流星
「えらい懐かれとんなあ、原田」
流星を元カレとも知らない重岡にからかわれるのも、日課になりつつある
「藤井、こいつ意外とモテるからライバル多いで?頑張りや」
「意外とってなんやねん」
「いで、」
「えっ…そうなん?」
無駄なことを話す重岡の頭を叩き、ふたたびパソコンと向き合うと
私より、何倍も可愛い女の先輩が
流星に近寄ってきた
「流星くん。私が教えてあげようか?」
「あ…だいじょぶです、重岡先輩に聞くんで」
そんな先輩を冷たくあしらう姿を横目で見て、ため息を吐く
ほんま、なんでなん……
もう別れて何年も経つのに
それに、かっこいいから女の子なんてより取り見取りなのに
変わらず私を好きでいる流星に、疑問しか浮かばない
…もう一度、信じてみてもいいのかなって思ってしまうけど
またあの日のような光景に遭遇してしまったら、きっともう立ち直れない気がして怖い
キーボードを打つ手が止まったままでいると、重岡に話しかけられる
「あんさ…今日、淳太の家に泊まり行くねん。やから、家まで送ってやれんのやけど平気か…?」
「平気平気!最近はおらんし」
「そか……なんかあったらすぐ連絡しいや?絶対やで?」
「はいはい。いつもありがとうな」
心配そうな顔をしながらもデスクに戻る重岡
……その原因は、ストーカーだ
二か月ほど前から仕事終わりにずっと後を着けられていて、最近は自宅のポストに差出人不明の手紙も届くようになった
さすがに怖くなって重岡に相談したら、なんでもっと早く言わなかったん!と怒って
奇遇にも家が近いから、毎日送ってもらっている
いつもはうるさい奴だけど
本当は凄く優しくて、頼りにしている
感謝してもしきれない存在だ
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tomo(プロフ) - しばさん» わ、そんなこと言っていただけて光栄です(;;)更新がんばれます、ありがとうございます☆ (2018年6月18日 1時) (レス) id: 637dd197ef (このIDを非表示/違反報告)
しば(プロフ) - とても面白いです!!キュンキュンしながら見させて頂きました(^^)しげのものんちゃんのもすごくいいです!これからも頑張ってください! (2018年6月17日 11時) (レス) id: cbf0396e49 (このIDを非表示/違反報告)
tomo(プロフ) - 彩果さん» コメントありがとうございます☆重岡くんはとっても書きがいがあります(笑)近いうちに続編考えときます(^^) (2018年6月17日 0時) (レス) id: 637dd197ef (このIDを非表示/違反報告)
彩果(プロフ) - 今回のお話もすごく面白かったです!tomoさんが書く重岡くんのお話大好きです!続編希望です、、 (2018年6月15日 23時) (レス) id: f75f618622 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:tomo | 作成日時:2018年6月14日 19時