ほんまに好き【短編集】

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諦めて、Aから離れて手を握る


冷え性のA

いつも冷たいけど、今日は特別冷たかった








『亜生あったか…』

嬉しそうに握った手を見るA

「Aが冷たいんやで」


Aをもっと温めようとマフラーをつけてあげると

亜生の匂いやと言って

俺の大好きな笑顔でにっこり笑ってくれた









家について、一緒にお風呂に入って

Aの髪を乾かす

その後、一緒に布団に入る





「…今度、俺が買ってくる」

『え？』

「ケーキ…買ってくる」

『場所わからんやろ？笑』

「…探す」

『…一緒に行こ、亜生』

「…うん！」



俺よりも嬉しそうなAが可愛くて

思わずキスをする

さっきよりもニヤけとるAが可愛くて、もう一度する

だんだんと数を重ね、深くなる


Aの服の下に手を入れたとこで

「A…ええか？」

そう聞くと…









『…すーっ…すーっ……』

…え？




「…嘘やん」

仕方なく手を服の下から出す



…そうよな

今日、俺がいっぱい泣かしてしもうたから

泣きつかれたんかな


その夜は、Aを抱きしめて寝た









朝…

起きると、珍しくAはまだ寝とった


「…ほんま、可愛い」

少し目が腫れとったけど、それも愛おしく感じて

ほっぺにキスした









…のがとまらんくて、

ほっぺ…おでこ…鼻……耳元…首筋……鎖骨へと

キスを落とす



『…ん？』

「おはよ」

そう言って、おでこにキスする

『…はよぉ…』

眠そうに目をこする




「…A」

『ん？』









「昨日の続き…えっか？」

『んー？…うん……』

まだ寝ぼけて、意識のはっきりしないAに聞く



「…ちゃんと聞いたから、後で文句言わんとってよ」








そう言って、Aのパジャマのボタンを外す









『…なんなん』

「…俺ちゃんと許可とったから」

『…もう、仕事遅刻やん……』

「そもそも動けへんやろ？」

『…誰のせいやねん』

「可愛いAが悪いんやで？」

『…あほ』

「……今の可愛かった」

『え、ちょ、なんでこっちくるん？』

「………」

『無言で来んとって…え、まっ…あああああっ！』

かなわない 1.5【ラニーノーズ・山田健人】R*→←・

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