明日も、明後日も #2

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「やぁ、、」

今日は海斗の機嫌が悪い。雨の日は音とか、湿度とか、気圧とか、全部が嫌みたいで、機嫌が悪くて大変。最近雨が続いてたんだけど、今日はかなりの土砂降りで、窓を閉めていても音が聞こえてしまう。

「海斗、朝ごはん食べないと」

不安定になってしまった海斗は、頭を抱えながら家の中を歩き回る。こんな日はきっと、家でゆっくりさせたほうがいいのかもしれないけど、俺も今日は仕事を休めない。午前中社外で会議があるから、絶対に遅刻もできない。

「海斗、早く食べて、お願い」

なんとか椅子に座らせても海斗は不安そうに体を揺らして、また立ちあがろうとした拍子にいつものトレーが床に落ちた。ガシャっと音がしてまた海斗は頭を抱える。そしてリビングの端にある海斗用の箱に入ってしまった。

「海斗、、だめだよ、、今日はダメなの、、ほんとに休めない」

冷静に、冷静にって思ってたけど、時間が迫ってきたら焦っちゃって、ついに言葉を荒げてしまう。海斗が、怒鳴り声が嫌いなことを知ってるのに。

「海斗！いい加減にして！俺も仕事行かなきゃいけないの。海斗は学校。早く支度して」

箱から引き摺り出して、泣き叫ぶ海斗の服を着替えさせて、殆ど悲鳴をあげている海斗を車に乗せる。ガンガンと頭を窓にぶつけていたけど、正直それを止める余裕もなかった。

「早く降りて」

イライラが止まらなくて、学校についても海斗に冷たくしてしまう。海斗はパニックになりながらも車から降りた。雨も降っているし、俺はとにかく早く仕事に向かいたくて、海斗をその場に残して車を出した。

「最悪」

こんなことでイライラしてる自分にも腹が立つ。何ひとつちゃんとできない自分が嫌で、でもどうすることもできなくて、モヤモヤした気持ちを抱えたまま仕事に向かった。

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