明日も、明後日も #2

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Shime


「院内学級からです」

ちゃかちゃん先生から連絡があって、元太くんをお迎えに行く。本当は朝から気にしてた如恵留先生が行きたかったみたいだけど、他で呼ばれちゃって担当の看護師である俺が行くことになった。

「失礼します」

静かに教室に入ると、元太くんは発作を起こしていて、吸入器を握りしめて泣いている。

「吸入できた？」

「1吸入はしたんだけど、泣いちゃって」

「りょーかい。預かるね」

元太くんを抱き上げて、教室から出る。泣いてると他の子も不安になっちゃうからね。

「ゴボッ、、っ、ひっ、、やだ、、テストする」

「今日はお教室おしまいね。苦しいでしょ」

「やだぁ、、」

「ほらほら、泣かないで。苦しくなっちゃうから」

院内学級で発作が出ちゃって、早退するのはよくあること。だけど今日はいつもより聞き分けが悪いな。

「げんちゃーん？」

ベッドに戻して、泣き噦る元太くんを抱いていると、如恵留先生が息を切らしてやってきた。

「どう？」

「2吸入して、咳は落ち着いた。でもね、心がしんどいみたい」

体調が悪くなれば、外泊はできないことを元太くんは知ってる。だから、不安で、怖くて、そのストレスも発作を誘発してしまう。

「ちょっとお昼寝しようね」

容量の低い安定剤を飲ませて、涙を止める。泣き続けることも、元太くんの身体には負担だから。如恵留先生が持ってきていた薬をなんとか飲ませて、そのまま寝かしつけた。

「続かないといいけど」

元太くんを寝かせてナースステーションに戻ると、如恵留がパソコンを見つめていた。

「さっきちゃかが報告上げてくれてたんだけど、最近はずっとテストやりたいっていうんだって。100点のテストをたくさん家に持って帰りたいから」

「そっかー。やっぱり意識しすぎなのかなー」

「ちょっと様子見だね」

「了解。頻回にするね」

「よろしくお願いします。俺今日当直だから」

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