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2 波乱を呼ぶヒロイン役への指名2 ページ2

「わっ!?……ど、どうしたの快斗くん!?」
突然抱き寄せられたので驚いてしまいわたわたとしてしまいつつ、快斗くんへ視線を向けようとしたが快斗くんの頭は私の頭の真横にある為表情は見えなかった。
「あー……ほんっと可愛い事するよな……」
「はい?」
凄くしみじみと言われてしまい思わずきょとんとしてしまえば間抜けな返事を返してしまった。
「可愛い事……ってお茶の事??」
他に思い当たる事もないのでそう問いかけてみると、快斗くんは私を抱き締めたまま頷く。
何だかよくわからないが喜んでくれたらしいのによかったと笑みを漏らす。
「俺の事を考えてAが選んでくれたなんて最高すぎるだろ……」
またもやしみじみと言われてしまい私はくすくすと笑った。
「だってこんなの見たら快斗くんしか思い浮かばないでしょ??ぴったりすぎるし、マジックができない私でもマジシャンになったような気分が味わえて思わずね?」
「……Aは俺にとっちゃマジシャンっつーか、魔法使いみたいなもんだけどな」
漸く腕を緩めてくれた快斗くんと目を合わせては、嬉しそうな快斗くんが私の頰に軽くキスを落としてくれた。それに私もお返しだと快斗くんの頰にキスをする。
「それはこっちの台詞だよ。初めて会った時から快斗くんは私の魔法使い!──さ、折角淹れたお茶が冷めちゃうから飲もう?」
「ああ、そうするか。折角Aが用意してくれたしな」
そう言うと快斗くんは漸く私を離してくれた。私が椅子に座り直すとお互いティーカップを取る。お茶を一口飲んで、ほっと一息だ。
「……今日もお疲れ様」
快斗くんへ労いの言葉をかけると、彼はニッと笑ってくれる。
「おう、さんきゅーな。……で、稽古はいつからなんだ?これ」
お茶を飲みつつ快斗くんが台本へと視線を落とし、ティーカップを持っていない方の手でぱらぱらと台本を捲る。
「明日から早速。学校が終わったら稽古かな」
「早速かよ……わーった。一仕事がない時は迎えに行くから場所連絡入れとけよ?」
「え?わざわざ??快斗くんも疲れるだろうしいいよ?」
「Aに会うのに疲れる訳ねーだろ……ん?」
台本を捲っていた彼の手が止まる。私は首を傾げた。
「?どうしたの??」
「…………なるほど」
私の問いかけに答えるより前に、不敵な笑みを浮かべて快斗くんが顔を上げたのに思わずぎょっとしてしまう。

こういう笑い方をする時の快斗くんは大体いつもとんでもない事を考えているのだから。

3 波乱を呼ぶヒロイン役への指名3→←1 波乱を呼ぶヒロイン役への指名1



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設定タグ:まじっく快斗 , 怪盗キッド , 黒羽快斗   
作品ジャンル:アニメ
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橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します!とても面白かったです!もし続編があるのなら、続きを楽しみに待っています!(*´ω`*) (2022年2月8日 19時) (レス) @page5 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
闇病み(プロフ) - 1コメ頂きました!白馬くんっぽいのが小説説明欄に出ていたのがとってもとっても楽しみです!頑張って下さい!! (2019年6月29日 17時) (レス) id: edc146277d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2019年6月27日 22時

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