拾われた五匹の青年 (ページ2)

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名前ページ2

研究室にて。

～松岡side～

「おーい、誰かタオルを持ってきてくれ！」

研究員たちは何事かと驚いていたが急いでタオルの用意をする。

５人を空き部屋へ連れて行く。

タオルでくるんで、床へ降ろしてあげた。
すると５人でまた集まってくっついている。

俺たちは顔を見合わせ、首を傾げる。

こいつら、何も分かっていないんじゃないか？

「よしよし、もう寒くないからな～。大丈夫だぞ」

A「じっとしててね～」

タオルで拭いてあげると、最初は怖がっているようだったものの、気持ち良さそうな表情を見せた。

A「この子たち、捨て犬みたいですね。帰るところもないみたいですし。」

実際、研究所の裏山から出てきた上に、見つけてから今までこの5人は動物のような動きを見せている。人間らしいところと言えばその体だけだった。

A「ここで世話するとかって…ないですよね？」

Aはこういうのをすぐ助けたがる。

「いや、なくはないな。

…こいつら何かおかしいぞ。人とは思えない。一体どうやって育ったんだ。」

A「あの、それじゃぁ…」

「ん？あぁ。ここにおいておこう。」

Aが抱いていた1人はもうAになついてしまったようで、嬉しそうな表情をAに向けている。

A「この子たち、名前がわからないのでつけてあげなきゃいけませんね。」

撫でながら言う。

「ん？なんかここに書いてあるぞ？」

5人の身に付けているものにそれぞれ文字が入っていた。

この５人の名前

おっとりしたのが智、

目をパッチリと開かせているのが翔、

落ち着きがないのが雅紀、

懐っこいのが和也、

警戒心が強いのが潤。

こうして、５人のお世話が始まった。