アイツ ページ22
「なにしてるんだっっ！！南岸セイジっっ！！！」
「お、俺は別に……。」
体育館倉庫に入ってきたとき、紫子さんはぐったりしていた。
私は紫子さんの傍へかけよった。
「大丈夫よ…。」
気分の悪そうな顔で腕をふり払われた。
「保健室へ行きましょう…。紫子さん…。」
「な、なんで私の名前…。」
「ちょっと調べさせてもらいました。安全のためです。」
後から、キュウ達が入ってきた。
「やっぱり…。」
龍がはぁっとため息をついた。
「南岸セイジさん。今回の事件の犯人はあなたですね。」
キュウが、いつもの優しい目ではなく、問い詰めるようなキッとした目で南岸セイジをにらんだ。
「な、何言ってるんだ…？」
「あなたは、今日の機会に紫子さんを殺そうとしていました。今日は、全校生徒＋保護者が集まる、体育祭だったから。人が多いと、特定の人物を目で追いにくい。だから、このときを選んだ。」
「だからっっ！！」
「とぼけるな。証拠はいくらでも揃ってる。」
カズマが、バッと数十枚の写真を見せた。
どれもこれも、ストーカーっぽい写真だ。
「これは、午後3：40 紫子さんの家の近くで、待ち伏せしている姿。午後7：30 紫子さんの帰宅途中の後を追う姿。8：20 紫子さんのマンションの部屋をみながら、電話する姿。
他にもあるぞ。迷惑メールを送る姿。やりすぎたラブレターを何個もポストへ入れる姿。
これで、言い逃れはできないだろ。」
カズマが冷静に、ふっと笑った。
さすが、カズマ…。情報力はけた外れにすごい…。
「俺は、何もしていない！！ただ紫子が気分が悪いって言って…。」
「紫子…？この子は由香子さんですよ…？」
「ぁっ…。」
「由香子さんの本名を知っているのは、同じモデルをしている貴方です。」
「ち、ちがうょ。俺は言い間違えただけだよ。ただ、この子が紫子つったから…。」
南岸は、私を指さした。
「苦しい嘘をもうつくなぅ！！もう証拠は全部あるんだよっ！！」
龍が大声を放った。
すると、南岸は少しうつむき黙った。
しばらくして顔をあげた。
「そうだよ…。これまでのことは俺がやったんだよ。」
モデルなみに奇麗な顔が一瞬にして悪の醜い顔になっていた。
「でも、俺は紫子を殺してなんかないぞ！！まだ、少ししか触っていない！！殺してはねぇんダよ。」
へらへらと笑う南岸。
気持ち悪い。
いつものへらへらじゃなくて、なにか壊れたような感じだった。
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玄樹LOVE - 面白いです。更新を待ってます。早く続きが読みたい。 (2015年1月7日 18時) (
レス) id: 40cd051f9d (このIDを非表示/違反報告)
みやび(プロフ) - 面白いです！続編もやってください！応援します！ (2014年8月4日 9時) (レス) id: 920194ead4 (このIDを非表示/違反報告)
まや - 続きを期待しています。 (2014年3月5日 23時) (レス) id: ac74ce8a1a (このIDを非表示/違反報告)
涼介LOVE(プロフ) - 面白いです！読むの、超楽しい！更新頑張ってください！応援してます！！ (2013年8月13日 18時) (レス) id: 3950c2e625 (このIDを非表示/違反報告)
あーちょん(プロフ) - とても面白くて読むのが楽しいです！これからも更新頑張って下さい(^_^)続きが読めるのを楽しみに待っています(^ ^) (2013年8月2日 2時) (レス) id: 60eea44476 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベア☆ピーチ | 作成日時：2012年2月4日 10時
