探偵学園Ｑ〜もう1つの話し〜 ―不良高予告事件―

左利き＊右利き ページ17

「セイジさんは、左利きですか？」

「え？両利きだョ☆まぁ、ほとんど右で書いてるけどねぇ〜ｗｗ」

セイジさんは、右手をヒラヒラして見せる。
セイジさんは違うか…。


「とりあえず、今日はここまでにしましょう！解散でーす。」

『えっ！？』

キュウがこんなことを言いだしたから、びっくりした。
事件は、すぐ犯人を捕まえなくちゃいけないのに…。
な、なんで、犯人を逃すようなことをするの…？

「キュ、キュウっ！？」

「まって…。ちゃんと考えがあるから…。」

私たちにそう言って、キュウはニコニコしながら、スタッフさんやモデルさんを返した。


――――――――――――――――――――――――――――――――――


「キュウ、考えってっ！？」

「確かにさっきの中に犯人はいた。外部の人は考えられないからね。」

「ここには…チェックカードが必要だ。誰かが入れない限り、外部からは入れない…。」

「そうだょ、リュウ。中にいるとしたら、今度の撮影のときに来るはず。まず、目をつけなきゃいけないのはこの6人。

・足田 ミズキ(モデル) ・柚野 アスカ(モデル)
・葛野葉 ヒロコ(スタッフ)

・紅井 コウスケ(スタッフ)・味津島 リョウ(スタッフ)・南岸 セイジ(モデル)

の6人…。」

あれ…？1人増えてる…。
両利きのセイジさん…。
もともと右手なんだから…いいんじゃないの…？

「南岸は、両利きだが左利きの可能性がある。『右を使っている』って言えば、きっと外れるとでも思ってるんじゃないか？」

「でも…。それはただの可能性じゃ…。」

「可能性が0,1％あるかもしれないから、中に入れるんだョ。」

「これからは、この6人を重視して行こうっ。」

『わかったっ！』

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