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45.水に浮かぶ満月 ページ45

満月が明るく大地を照らす中、


 私は共に戦ってくれた二人に歩み寄る。



「花子さん!すごいね!よく頑張ったよ!」


 私が頭を撫でると花子さんは恥ずかしそうに笑った。


「本当!最後の一太刀は痺れたよ!」


 そう花子さんを褒める相之助くんもまた

 素晴らしい活躍ぶりだった。



「鬼を仕留められたのは、

 相之助くんの攻撃があったからこそだよ。

 本当に二人とも見事でした!」



 相之助くんと花子さんは顔を見合わせると

 二人して私に抱きついてきた。



「わあっ!?」



「Aさんが道を開けてくれたから

 私たちの攻撃に繋がったのです。」



「Aさんは僕たちの憧れです!

 的確かつ迅速な判断と指示、

 共に任務に行けて光栄でした!」




 二人に褒められたからか、私は頬が熱くなるのを感じた。



 杏寿郎みたいに上手くやれたかな…?



「ふふ。ありがとう。

 私も素敵な二人と任務に行けて良かったです。

 これで任務は終了です。ゆっくり身体を休めてね!」




 その場で解散すると、


 私は水溜りに浮かぶ満月を見つめた。




 その優しい色を見ていると、


 不意に杏寿郎に今日のことを、

 鍛錬の成果を伝えたくなってきた。




 和咲は私の肩にとまると、頭を私の頬に寄せた。



「無事に任務が終わって良かった。」



「カアア」











 次の日の朝、日が登る前に目が覚めてしまった。



 昨日の疲れからか、寝返りを打つと身体中が痛んだ。



「痛い…」



 まだ身体が速い連続攻撃になれていないんだ。


 もっと鍛錬して強くなりたい。


 
 薄暗い部屋で一人身体を起こすと、


 ふと家族のことが頭に浮かんできた。



 元気にやっているだろうか。


 最近はますます冷え込むから、


 風邪など引いていなければいいけど…




 次第に太陽の明かりで光が障子に差し込んできて、


 風に揺れる木の影が映し出される。




 今日は(いとま)をもらっているから


 杏寿郎に報告した後に里帰りしよう。



 彼のお墓参りにも行けていなかったし…




 朝餉を食べ、洗濯と掃除を終えて


 着物に着替えると、薄く化粧をして家を出る。





 玄関を開けると、日が高く登っていて


 眩しくて思わず手をかざした。












「ごめんください。」




「いらっしゃい…あ!!Aさん!!」

 


 煉獄家に着くと、千寿郎くんが迎え入れてくれた。

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設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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狐姫(プロフ) - ハウンさん» ハウンさん、こちらこそお読みいただきありがとうございます!引き込まれると言ってくださり大変光栄です!続編も更新しましたので、引き継ぎお楽しみいただけるよう頑張りますね! (2022年3月1日 22時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - misakimiさん» misakimiさん、ありがとうございます!まっすぐな煉獄さんの深い愛情が表現できていれば…と思います。これからもそんな彼を言葉だけではなく、仕草や態度での表現ができるように努めたいところです! (2022年3月1日 22時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
ハウン(プロフ) - 素敵な作品を作っていただきありがとうございます!ものすごく感情移入してしまって胸が締め付けられるくらい引き込まれました!続編楽しみにしてます! (2022年2月28日 23時) (レス) id: 065a2165a6 (このIDを非表示/違反報告)
misakimi(プロフ) - 今日も煉獄さんが素敵だ。押し付けがましいところは一切なく、ただただ彼女の幸せを願い笑顔を作れる彼は本当に素敵。 (2022年2月28日 21時) (レス) @page50 id: cb1d4026ae (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - misakimiさん» 彼はあまり内緒話など出来なさそうですよね(笑) 巧いだなんて言っていただけて…嬉しすぎて今夜は幸せな気持ちで眠れそうです〜!いつもありがとうございます。 (2022年2月26日 21時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume  
作成日時:2022年2月5日 21時

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