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3.悪夢 ページ3

それは数年前のこと。



 私は田舎のごく普通の家庭に生まれた。

 毎日の生活はとても幸せで

 両親と姉、弟と5人で暮らしていた。
 



 私には幼馴染の許嫁がいた。

 歳は私より3つ上で、優しくて、賢くて、

 私にはもったいないくらいの人だった。


 私は心から彼を慕っていた。




 あの日は夏祭りの夜で

 村中が賑やかだった。


 私は彼と抜け出して川辺を歩いていた。

 二人で話しながら歩く些細なひとときが

 とても幸せな時間だった。


 でもそう感じたのも束の間、

 この世のものとは思えぬ異形のものが

 突然私たちに襲いかかった。



 彼は私の手を引いて

 二人で必死に夜の闇を駆けた。


 どれだけ走っても


 異形のものの足は人の何倍も速くて…


 私は木の根につまずいて転んでしまった。



「いっ…」



「A!!」



 私に襲い掛かろうとした異形のものは


 私を庇った彼に噛み付いた。



 奴に捕らわれた彼は、


 私の目の前で




 息絶えた。





 脳を焼くような血の匂い



 暗闇で光る眼光と鋭い牙




 "次はお前だ"というような目つきに


 腰が抜けて動けなくなった。
 



 まだあたたかい彼の手



 もう聞こえない呼吸




 恐怖から声すら出ない…




 

 もう終わりだと思ったその時、



 目の前を燃えるような炎があたり一帯を包んだ。



 酒瓶を持った綺麗な色の髪をした男は


 一太刀で異形のものの頸を切り裂いた。


 異形のものは骨も残らず消えていく。




 男の足元はフラフラとおぼつかないのに



 その剣技は美しくて…



 呼吸を忘れそうになった。

4.憂いを帯びた瞳→←2.薄絹を纏う三日月



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設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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狐姫(プロフ) - ハウンさん» ハウンさん、こちらこそお読みいただきありがとうございます!引き込まれると言ってくださり大変光栄です!続編も更新しましたので、引き継ぎお楽しみいただけるよう頑張りますね! (2022年3月1日 22時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - misakimiさん» misakimiさん、ありがとうございます!まっすぐな煉獄さんの深い愛情が表現できていれば…と思います。これからもそんな彼を言葉だけではなく、仕草や態度での表現ができるように努めたいところです! (2022年3月1日 22時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
ハウン(プロフ) - 素敵な作品を作っていただきありがとうございます!ものすごく感情移入してしまって胸が締め付けられるくらい引き込まれました!続編楽しみにしてます! (2022年2月28日 23時) (レス) id: 065a2165a6 (このIDを非表示/違反報告)
misakimi(プロフ) - 今日も煉獄さんが素敵だ。押し付けがましいところは一切なく、ただただ彼女の幸せを願い笑顔を作れる彼は本当に素敵。 (2022年2月28日 21時) (レス) @page50 id: cb1d4026ae (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - misakimiさん» 彼はあまり内緒話など出来なさそうですよね(笑) 巧いだなんて言っていただけて…嬉しすぎて今夜は幸せな気持ちで眠れそうです〜!いつもありがとうございます。 (2022年2月26日 21時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume  
作成日時:2022年2月5日 21時

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