検索窓
今日:1 hit、昨日:12 hit、合計:94,797 hit

1.同期の男 ページ1

 透き通る水の底


 太陽の光を浴びて淡く光るは


 燃えるような柘榴石(ざくろいし)



「まるで…」



 手に取って朝日にかざすと



 笑うように光り輝いた。
















 闇夜を切り裂くようにひた走る。


「はあ…はあ…」


「A、どうした?息が上がっているぞ!」



「まだまだ…大丈夫です!!」



「まさか同期の君と一緒に任務へ行けるとは!

 とても嬉しく思うぞ!

 会うのも久しぶりになってしまっていたな!」



「同期…」



 そう話すは炎の呼吸の使い手、煉獄杏寿郎。


 私と同じ時期に鬼殺隊に入隊した彼だけれど、


 私とは才能が段違い。


 階級だっていつの間にか先へと昇進していってしまう。


 私はいつだって彼に追いつくのに必死だ。





「同期と言っても杏寿郎…煉獄様は(きのえ)で、


 私はつい最近(ひのえ)に上がったばかり…


 雲泥の差ですよ。」




「大差ないではないか!」



「…ありますっ!!」



 薄絹を羽織ったような三日月は


 これから鬼狩りに行く私たちの心とは正反対なほど


 安らかで神秘的だ。



「…槇寿郎様の様子はどうです?」


「そうだな。相変わらずだな。」


「…そうですか。」



「A、敬語はやめないか?

 同期だろう?今まで通り名前も普通に呼んで欲しい!」



 金木犀の匂いが鼻をくすぐる。



「同期でも階級が…」



「A」



 話の途中、声で制された。



「分かりました。」



「ん?」



「…分かった。」




 私がそう言うと、杏寿郎は満足げに笑った。

2.薄絹を纏う三日月→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (153 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
319人がお気に入り
設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

狐姫(プロフ) - ハウンさん» ハウンさん、こちらこそお読みいただきありがとうございます!引き込まれると言ってくださり大変光栄です!続編も更新しましたので、引き継ぎお楽しみいただけるよう頑張りますね! (2022年3月1日 22時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - misakimiさん» misakimiさん、ありがとうございます!まっすぐな煉獄さんの深い愛情が表現できていれば…と思います。これからもそんな彼を言葉だけではなく、仕草や態度での表現ができるように努めたいところです! (2022年3月1日 22時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
ハウン(プロフ) - 素敵な作品を作っていただきありがとうございます!ものすごく感情移入してしまって胸が締め付けられるくらい引き込まれました!続編楽しみにしてます! (2022年2月28日 23時) (レス) id: 065a2165a6 (このIDを非表示/違反報告)
misakimi(プロフ) - 今日も煉獄さんが素敵だ。押し付けがましいところは一切なく、ただただ彼女の幸せを願い笑顔を作れる彼は本当に素敵。 (2022年2月28日 21時) (レス) @page50 id: cb1d4026ae (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - misakimiさん» 彼はあまり内緒話など出来なさそうですよね(笑) 巧いだなんて言っていただけて…嬉しすぎて今夜は幸せな気持ちで眠れそうです〜!いつもありがとうございます。 (2022年2月26日 21時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume  
作成日時:2022年2月5日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。