人生を謳歌しようと思った矢先にこれだよ。

３７．名前の印象はしばらく付きまとう ページ37

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いしがみ…いしがみ…石神！？



見たことも聞いたこともある名前だぞ！？






「それってさ、“石”に神さまの“神”って書くの？」






今朝気になって隣のポストの表札を見たんだよ。


そんときに“上”じゃないんだぁ…“神”なんだぁ…って思いながら車に乗ったんだよね。




ほら、名字に“神”って印象強いじゃん？




「そうだ。」



「……まさかお隣さんとは。」




そういや、同い年の子がいるって言ってたなぁ…



同じ学校、同じクラスとは思わなかったけど。




「んじゃ、家にあがれ。」

「何故！？」



「お前にはもっと聞きたいことがある。」




いくらなんでも急すぎない？



親御さんになんて言うんだよ。



今日、千空くんに重力と引力の説明しに来ましたーって言うの？？




家庭教師かな？？？




「気にすんな。今保護者いねぇから。」



「いや余計気にする！」




そんな知り合って間もない人をホイホイ家にあげちゃいけません！！




「早くしろよ。」


「あー…うーん。
じゃあランドセル置いてくる。」




あと一応母ちゃんにも言っとかなきゃ。




「分かった。」





そう言って家に入ってく白菜頭を横目にぼくも自宅の扉を開けた。





「ただいまー。」


「おかえり！どうだった学校？」



「えっと、友達らしき人ができた？」


「らしき人？そしてなんで疑問形？」




母ちゃんに一通り話すと、よかったわねってほっとしたような笑みを浮かべていた。




「そんでね、今からその子の家行ってこようと思って。」





「あらいいじゃない。何丁目？」




「隣。」


「え、」




「隣…」



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