人生を謳歌しようと思った矢先にこれだよ。

１８．あの人が選んだ人なら… ページ18

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どう知り合ったのかぼくは聞いてないけど、
町中で助けて貰って知り合ったって母さんが言ってた。





男性から火薬のような匂いがした。




なんとアメリカの連邦捜査局(FBI)なんだそう。



通りで逞しい身体をしている訳だ。


それなら火薬の匂いも納得だ。



彼はスナイパーなんだって。




あれ…戸籍とかどうなってるの？？




ちょっと表情や喋り方が固い人だけど、


子供や母さんと会話する時は何だか嬉しそうだったから、きっといい人なのだろう…




と考えて過ごしていたら、結婚するって言われた。




そうなるかなと思っていたから、別に衝撃は受けなかった。




「いいと思うよ。」




嫌がる理由はなかった。



たった6歳の子供一人じゃ、
まだ母さんを支えることは出来ないし。



彼はいい人そうだし。




「え！…本当に、いいのか？」



彼が珍しく眉を下げぼくに聞いた。



「うん。…ただ、」



ひとつあるとするなら…



「貴方のこと…父親と思うのに、
時間がかかるかもしれない、です。」


兄妹のことも…




すると彼はキョトンとした顔の後に優しく笑って、


「はは、そんなの…ゆっくりでいい。
時間はたっぷりあるんだからな。
私のことは、父と呼ばなくてもいい。
名前でも、君が呼びやすい呼び方でいい。」


と言ってくれた。






そうだ。母さんが選んだ人だ。



何を心配していたんだろう…




「ありがとう、ございます…！」




割とすぐ、彼のことを“お父さん”と呼べそうだ。






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FBIでスナイパー…
誰をイメージしたか、もうお分かりですね。
そう、ニット帽の彼です。

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