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37.あまりにも… ページ37










目の前の少女は、ただ凛とした表情で残酷な事実を単調に話した。





しかし、感情がないという訳では無い。





むしろ感情を無理やり押し殺したように話しているせいか、握った拳から血が流れている。
















一体どれだけ苦しかったのだろうか。

















ただ言葉を聞いている僕でさえ胸が苦しくなるような話だ。









敵を討つ為に努力をしたにも関わらず、



仇に仲間(同類)にされ、



挙句家族()に殺される。









そんな君が、今度は宿儺(呪いの王)の器になってしまう。







なんて残酷な選択を選ばせてしまったのだろう。




いくら宿儺の器だとしても、前世のことを知らなかったにしても…








これじゃああまりにも…








報われない









「地獄にも行けず、なぜぼくがここ(今世)にいるのか…
理由はわからないし、そんなの無いかもしれません。」






「でも、ぼくは…」






「償いを…人の役に立てと、そう言われているような気がしてならない。」






「ただの思い込みだって頭ではわかってても、前世を思い出した事と宿儺の事…
とても偶然とは思えない。」







なのに、どうして君は…







「ぼくに先なんてありません。」







そんなに前を向いていられるの?







「それは前世でも同じです。」






どうして命をそんな簡単に賭けることが出来るの?






「いつ死ぬかもわからない場所に身を置いた時点で、先なんてなかった。」






どうして恐怖しないの?






「今すぐ死刑だとしても、宿儺の指を全て回収したとしても、ぼくに残されたのは“死ぬこと”です。」






どうしてその目には絶望が映らないの?






「別に、死刑に不満があるわけではありません。
むしろ正しい判断だとぼくは思います。
でも、どうせ死ぬんなら役に立ちたい。
前世では成し遂げられなかった人を救うこと…今度こそ叶えたい。」









「…君は本当にそれでいいの?」






もうこれ以上本心を追求したところで、彼女の答えは変わらないのに…



そう聞かずにはいられなかった。








「死ぬのはもう、怖くありませんから。」







意志の篭った声で、信念を映した目で語った。





声を通して彼女の魂の形が伝わってくるようだ。





それは嘘偽りなく、目に映った蝋燭の炎のように…





ただ熱く、燃えている。









38.君の信念→←36.鬼



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甘蜜 蜜華(プロフ) - 駄犬さん» 好きです!頑張ってください! (2021年1月14日 15時) (レス) id: 80388bac17 (このIDを非表示/違反報告)
駄犬(プロフ) - 甘蜜 蜜華さん» ありがとうございます!空白の部分はこだわったのでそう言っていただけるとありがたいです! (2021年1月14日 15時) (レス) id: b9e2d575e7 (このIDを非表示/違反報告)
甘蜜 蜜華(プロフ) - わぁ!……わぁ!(空白の部分の読み方に感動して、語彙力低下中。) (2021年1月13日 16時) (レス) id: 80388bac17 (このIDを非表示/違反報告)
駄犬(プロフ) - 柊さん» うわ!本当だ!言われて気づいた…(--;) やったぁぁぁ!ありがとぉぉお!これからも頑張るね!!呪いの王も楽しみにしてる!! (2020年12月14日 23時) (レス) id: b9e2d575e7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こんばんは!柊です!!いつも更新お疲れ様ですそして!!お気に入り登録者数300人突破おめでとぉぉぉ!!!これからも巡り巡って楽しみにしてます!!してます!! (2020年12月14日 23時) (レス) id: 4b9950989a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:駄犬 | 作成日時:2020年11月23日 20時

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