LOVE

距離 ページ32

Prrr-Prrr-Prrr---


滅多にならない私の携帯が鳴った



A『はい、もしもし』



西島『もしもし…西島です』



A『にっしー？どうしたの？』



西島『ごめんね…遅くに…』



A『ううん』



西島『この前出掛けるとき、念のため
Aちゃんのお母さんから
電話番号聞いてたんだ』



A『そうなんだ、滅多に
電話なんてかかってこないから
ビックリした…どうしたの？』



西島『別に……理由はないんだけど
今日、あまり話せなかったから……』




A『うん』




西島『それと……勇さんって人……
あの人が言ったことは違うから！』



A『言ったこと？』




西島『あの…その……俺がAちゃんに
会いに行ってるのは
目が見えないから可哀想とかじゃ
ないから……』




A『あ〜そんなこと……
何にも気にしてないよ！逆に
ごめんなさい！気にさせちゃって……
勇さん…あんなこと言う人じゃないんだけど…』



西島『……あの人……Aちゃんの
なんなの？』




A『勇さん？…勇さんは
総合病院の息子さんで、私がそこで
入院してるときによく
遊んでくれたの……ずっと
アメリカで医学の勉強して、日本に
帰って来たみたい』



西島『ふ〜ん……医者なんだ……』



A『すごく優しくて……家にも
遊びに来てくれたり、してくれてたんだぁ〜
にっしーと同じ歳かも』



西島『……ネックレス…つけてんの？』




A『勇さんがくれたやつ？
……つけてるけど……』



西島『……外してよ…』



A『えっ？』

距離　2→←ドライヤー

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