LOVE

ドライヤー ページ31

私はドライヤーを



手に取り、にっしーに近づいた



するとにっしーが、ドライヤーを



持っていない方の手を握り



西島「Aちゃん、ここおれの頭だよ」



って自分の頭の位置を教えてくれる



A「あ、はい……熱かったりしたら
言ってね」



西島「うん、お願いね」



にっしーの髪の毛ってやわらかくて



サラサラだなぁ……



まるで女の子の髪質みたい……



A「熱くない？」



西島「全然上手！気持ちいいよ」



友輝「………」



A「もう乾いたかな？」



西島「うん、ありがと！」



友輝「セットしてやろうか？」



A「えっ？ひどい？」



西島「大丈夫！大丈夫！帰るだけだから」



母「ご飯でも食べてく？」



西島「えっ…どうしようかな…」



勇一「どうも〜」



友輝「勇さん！どうしたの？」



勇一「昨日はまだ荷物届いてなかったから
はい、お土産のお菓子」



友輝「ありがと！」



勇一「これは、Aに」



A「えっ！？私に？」



友輝「姉ちゃんだけ特別かよ…」



勇一「つけてあげるね」



A「…つける？」



冷たいものが首に当たった……




A「……ネックレス？」



勇一「やっぱり似合う！アメリカで
若い子に流行ってるブランドなんだ」



A「高いんじゃ……」



勇一「いいの！絶対似合うって
思ってたんだ」


A「ありがとう、大切にするね」


勇一「あれ？昨日の……また、Aと
遊んでくれたの？」


西島「……いえ…ちょっとシャンプーを
買いに…」



勇一「そっか」


友輝「勇さん知らないかな？AAAって」



勇一「AAA？」


友輝「アーティストで、姉ちゃん大ファン
なんだよ！芸能人！」


勇一「……大ファン……芸能人？
ふ〜ん……」



西島「………どうも」


A「すんごく歌いいんだよ〜
今度勇さんにCD貸してあげるね！」


勇一「芸能人ってファンの家に
来たりするの？」



西島「それは…」


勇一「あ、そうか！Aの目が
不自由だから、可哀想に思ってか」


すごく嫌な雰囲気……目が見えないけど


なんか空気が変わった……


母「ほらほら、立ち話もなんだから
みんなでご飯食べよ」


西島「すいません、せっかく誘って
もらったのに、今日は帰ります…」


A「にっしー……」



西島「またね……Aちゃん…」

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