ヒーリングタイム ページ22
*
ナムジュンと２人呼ばれた事務所でのミーティングが終わって、たまにはどっか寄り道しよっかとテイクアウトのコーヒー買って、のんびり歩きながらポツポツ話す。
「Aヒョンはいつもどんなところ行くんですか？」
「んーおんなじ所ばっかりだなぁ漢江でぼーっとしたり、近くのカフェとか。ナムは？」
「僕は新しい場所探すのが好きなんです。この前も久々に良い場所見つけたんですよ」
「まじ？じゃあそこ連れてってもらおうかな？」
「ネ！」
ナムに続いて歩くうちに、近くにこんな場所あったんだって思うような自然の草木が生い茂る場所にたどり着いた。地べたに座って目を閉じれば聞こえる風の音、草木が揺れる音、虫の鳴き声がまるで田舎ののどかな風景を思い浮かべさせる。そしてまるで自分もその中の一部分になったような感覚。
なるほど、確かにナムが好きそうな場所だ。
「こうやってたら自分も自然の中に溶け込める気がします」
「な、俺も今そう思ってた」
普段は暗いうちに宿舎を出て、日付が変わりそうなときに帰ってくるから、その日が晴れてたのか寒かったのかさえ分からない。気づけば季節が変わってることだってある。
そんな普通と違う生活に息が詰まりそうになると、俺はよく抜け出して普通に戻ろうとする。多分、ナムジュンもそうなんだと思う。
体の調節。ヒーリングタイムってやつ。大事だからね。
「ナムは最近辛いことない？」
「それそっくりそのままヒョンに返します」
「えー？なんでだよ、返さなくていいよ」
ブーメランみたく返ってきた答えに笑えば、ナムジュンはちょっとふくれっ面を作った。
「ヒョン、僕はAヒョンより年下だけど、リーダーです」
「知ってます」
「なによりヒョンと同じチームにいる仲間で、家族なんです」
「それも知ってます」
「もう！茶化さないでください！」
ますます膨れるナムジュンに謝れば、ゴホンとわざとらしく咳払いして、真面目な顔に戻った。
「Aヒョンがユンギヒョンやジニヒョンに頼るのはたまに寂しい時があります。僕だって、話くらい聞けます。僕だけじゃない、弟たちはみんなそう言ってます」
みんなの意見を代弁するリーダーとしてのナムジュンに感謝しつつ、ちゃんと話さなくちゃなぁと思った。
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りり - シュガの感じが想像通りで好きです。これからもシュガにいっぱい登場してもらいたいな......更新待ってます。 (2018年12月7日 16時) (
レス) id: 750d6a4b81 (このIDを非表示/違反報告)
よしこ - お仕事お疲れさまです。無理なさらないでください。続き楽しみにしています。 (2018年5月24日 10時) (レス) id: 55b0a2347b (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 続き、楽しみにしてます！ (2017年11月14日 19時) (レス) id: 90b0ec537d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tnk | 作成日時：2017年10月2日 1時
